裏社会の住人がLINEより絶大な信頼を置くアプリ「Signal」の正体
分裂騒動に揺れる神戸山口組など、反社会的勢力や薬物の売買をする半グレたちは日々のシノギなどの情報漏えいが起きることをもっとも恐れる。そのため、日々の生活ではLINEのような会話履歴が残るメッセンジャーアプリはもちろん、盗聴リスクを考えて不必要な携帯電話の通話も避けたがる。かつてより、アンダーグラウンドの世界では重大なことは直接会って話すか、手紙、ブツを渡すときは時間差を置くなどの方法を取るケースも少なくなかった。
だが、それはあくまで市民に使われている通信サービスのセキュリティが脆弱だったため。アンダーグラウンド業界でもセキュリティに信頼がおければ、スマホアプリを活用してシノギをするケースが増えてきた。
そのアプリの名は「Signal」。2016年3月ごろから日本でも普及し始めたこの配信されたこのアプリは、現在Android端末とiOS端末のどちらでも使用できる。
Signalの特徴についてA氏はこう語る。
「Signalの最大の利点はそのセキュリティにあります。例えばLINEは今の時代パクられたらすぐに履歴を見られてしまいますし、削除しててもサイバー警察からトーク履歴を復旧されることもあり得ると聞きます。特に、特殊詐欺や薬物売買でパクられた場合はそのせいで足がつくケースが多い。だから今の時代、アンダーグラウンドの人間がLINEで裏の連絡を取ることはありえません。もちろん、セフレや友人との会話はLINEでしますが」
Signalの基本的な機能はLINEと一緒だが、通話やメッセージ、画像のやりとりはすべて暗号化して送られる。そのため、外部から情報を抜き取ろうとするのは困難だ。
今回、話を聞いたのは、南関東某所の半グレ集団に属する一人の男性A氏(21歳・半グレ歴7年)。彼のシノギはコカインや覚醒剤などの売買、そして未成年を対象としたOS(オレオレ詐欺のこと)の出し子の斡旋(現在は半分引退)などだ。
A氏は、現在アンダーグラウンド業界の者たちから絶大な支持を集めるメッセンジャーアプリについて語ってくれた。
史上最強セキュリティのトークアプリ「Signal」
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