OLたちがドン引きした独身男の貧困ランチ “ペヤング丼”ってなに?
ランチタイムといえば、OLにとっては気になるレストランの新規開拓や、同僚とワイワイ世間話で盛り上がる息抜きの時間。
だが、これが独身男性となるとその様相が大きく変わってくる。現在、サラリーマンの平均ランチ代は590円(※1)。都心で外の飲食店に食べにいけばまず超えてしまう値段だ。
そのため、「結婚してない人だと、会社のビルの一階のコンビニで買ってきた菓子パンをデスクでひとりでスマホを見ながら食べる人が多い」(25歳・女性・会計事務所勤務)という声もあるように、その光景が悲惨なだけでなく、彼らは働き盛りの労働者とはとても思えない、栄養面でも、バリエーションの面でもとても偏りのある昼食をとっているという。
OLたちに話を聞くと、独身男性たちの中でも、特に40代男性のランチは思わずツッコミを入れるのも憚られるようなドン引きレベルのものだという。取材の結果あきらかになった、アラフォー独身男性たちの“貧困ランチ”を、再現し実食するとともに紹介しよう。
「これだけ“糖質制限”だなんだと叫ばれているこのご時世に、まさかのペヤング on the ライスをしてる左隣のデスクの先輩。ペヤングの超大盛りを買うお金をケチって普通サイズを買い、家に余っていたゴハンで底上げしてる」(26歳・女性・小売業)
糖質と糖質を組み合わせた料理として、焼きそばパンや焼きそば飯があるが、さすがにこの発想はなかった。ラーメン屋で半チャーハンとライスを混ぜ、薄いチャーハンをたくさん作る行為に似ているかもしれない。
「ゴハン1合に3分の1ほどのペヤングを載せるとバランス的にちょうど良い。夕食もいらないくらい満腹になりますよ」(41歳・男性・出版)という声を聞いたが、もはや味について美味しいとか不味いという話ではないのかもしれない。
この“ペヤング丼”、取材班も実際に食べてみたが、時折、鼻に抜けるお米特有の甘い香りが少しつらく感じる。想像通りの味だ。どうせなら味をあまり混ぜないで、ペヤングをおかずに別々に食べたほうがよいのかもしれない……。
「作り方はいたって簡単。近所の八百屋で買った1袋10円のモヤシを炒めて、味噌を適当に加えて味付け。これをゴハンの上に盛れば完成です。しょっぱいのでごはんがいくらでもすすみます」(42歳・男性・不動産)とのこと。
こちらも早速つくってみたところ、さきほどのペヤング丼よりはきちんと調理をした感があるし、たしかに味噌の香りが食欲をそそる。
塩っ気のあるモヤシに箸が進み、モヤシのコスパの高さを再認識せざるを得ないが、やはり肉や卵など動物性タンパク質的なものがあれば……とも感じてしまう。また、見た目がペヤング丼と大差ない。せめてホウレン草や人参など、彩りだけでもどうにかならなかったのか。
「学生時代からグルメ情報とかに興味がなくて、お金もなかったのでインスタントラーメンとモヤシ炒めばかり食べていました。夕食は王将とかファミレスで比較的贅沢してしまいますよ」(40歳・男性・SE)
モヤシは貧乏学生だけでなく、不惑の独身にも重宝されている食材なのだ。
ゴハンの上に乗せる意味は!? “ペヤング丼”
コストの極小値を求めた結果生まれた無機質メシ!“もやし味噌丼”
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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