2018年1月より放送されるNHK大河ドラマの主人公は、「西郷(せご)どん」こと西郷隆盛。明治維新の立役者だ。ちなみに、2019年は東京オリンピックを目前に控え、金栗四三と田畑政治に決まっている。両者ともに日本のスポーツ界に貢献した人物である。
NHK大河ドラマシリーズは1963年よりスタート。以来、歴史上の偉人にフィーチャーしてきた。毎年だれが主人公になるのか楽しみにしている人も多いのではないか。ときには歴史マニア以外にはまったく知られていない人物が選ばれることもある(笑)。そこで、今回は日刊SPA!で「
2020年のNHK大河ドラマで主役にして欲しい歴史上の人物は?」というアンケート調査を実施。読者139名が回答した。複数人から支持を得た意外な人物とその功績とは……!?
画像は、公式サイトより
Q.2020年のNHK大河ドラマで主役にして欲しい歴史上の人物は?(ただし、歴代の主役はのぞく)
歴史上の人物を挙げればきりがないので、今回のアンケートはフリー回答形式で行った。にも関わらず、複数の支持を集めてランクインした人物の人と成りとは……。
(※人物の説明には諸説あります)
7人からの得票で1位となったのは立花宗茂……ってだれ(笑)。多くの読者が首をかしげたかもしれない。その理由を見てみよう。
「まだ大河ドラマに登場しておらず、あまり知られていないから」
だからこそ、「全国の人に知ってほしい」という意見が強い。立花宗茂は、戦国時代に活躍した武将の1人。では、どんな人物なのか。なにやらすごそうなコメントが並ぶ。
「“戦国最強”と言っても過言ではなく、家臣から大名、浪人と波瀾万丈の人生。竹を割ったような武将らしい性格も魅力的」
「逸話も多数あり、なにより生き様が最高」
「敗者復活のストーリー」
立花宗茂は豊臣秀吉から「東西無双の者」と評される大名だったが、関ヶ原の戦いで味方が敗戦、しぶとく籠城の構えを見せたが、のちに降伏して領地を失った。しばらく浪人となるも、敵だった徳川家の秀忠に直臣として仕えることになる。その後、旧領で見事に大名として復帰を果たしたというのだ。そんな敗者復活のストーリーだけではなく、立花宗茂にまつわる逸話も数多く残されており、大河ドラマの素材としても十分成り立つだろう。
2位…北条早雲(6人)
一介の素浪人から大名に成り上がる「下克上」の典型と呼ばれ、小田原城を奪取し相模を統一したことで知られる北条早雲(伊勢盛時)。
「戦国の魁、梟雄を大河ドラマで見てみたい」
「関東制覇の第一歩を踏み出した北条の礎」
小田原市のホームページによると、「早雲による伊豆討入は、戦国時代の開幕を告げる象徴的な出来事であった」とされている。これまでに戦国時代をテーマにした作品は多いが、その幕開けについては大河ドラマ化されていない。
回答者のコメントには、「東京オリンピックの年だけに、関東を舞台にしてほしい」という声も付け加えられていた。
3位…伊能忠敬(4人)
「歩いてGPS並みの日本地図を作った驚きの人」
日本ではじめて正確な地図を作った伊能忠敬。江戸時代の商人・測量家であり、17年かけて『大日本沿海輿地全図』を完成させた。
大河ドラマとしては「地味すぎるかもしれないけど」としつつも、機械や人工衛生などがなにもなかった時代に地図を作るという「尽きない向上心」が評価された。なかには、こんな声も。
「むしろ旅番組として、珍道中を描いてほしい。当時は山賊がいたり、危ない目にもあったと思う。根気のいる作業だったことでしょう」
3位…明智光秀(4人)
織田信長の家臣でありながら、本能寺の変を起こした明智光秀。織田信長を自害させて天下を取るも、直後に羽柴(豊臣)秀吉に敗れてしまった。だれでも名前ぐらいは聞いたことがあるのではないか。一般的には“裏切り者”のレッテルを貼られているが、とはいえ、意外なほど支持を獲得した。果たしてその理由とは。
「反逆者という汚名を負いながらこれほど人気の高い人物は他にはいないと思う」
「裏切り者の汚名を晴らすため、真実をドラマ化して国民に広く知ってもらいたいから」
「本能寺の変に対する説が多いので、これが本命といったところを願う」
歴史に関しては常に諸説あり、最新の研究結果によっては事実とされていたことがくつがえることもある。ドラマでどのように描かれるのかファンにとっては気になるポイントなのかもしれない。
3位…島津義弘(4人)
戦国時代で最強との呼び声も高い島津義弘。天下分け目の決戦として知られる関ヶ原の戦いにも石田光成らの西軍として参戦。しかしながら、敗戦が決まり敵中に孤立するなか……。
「関ヶ原の敵中突破は稀に見る出来事だった」
「西軍で唯一、本領安堵された大名」
島津義弘は、敵軍がひしめく戦場を見事に突破して撤退することに成功、本領安堵となった(※そのまま領地が守られた)。勇猛果敢というイメージだが、強いだけではないらしい。
「鬼と呼ばれた武将だが、国を愛し、妻を愛し、家臣も愛し、戦没者を敵味方、分け隔てなく供養するところ」
強くて優しい、その人徳から家臣にも信頼されており、亡くなった際には、主君を追って多くの殉死者が出たというエピソードまで残っている。