更新日:2022年11月20日 09:46
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2017年「ヤクザ業界の流行語大賞」を発表!

「例年になく低調」……そう噂される恒例の「新語・流行語大賞」が12月1日に発表される。が、その前に本家では取り上げられないニッチなジャンルの「新語・流行語」をSPA!が選定。世相を表す、珠玉のホットワードを決める。

[闇社会部門]裏流行語大賞

銃【大賞】

・脱反社

任侠山口組の織田代表が、新団体の発足直後に発売された『週刊現代』の直撃取材に、新団体の最終目標としてぶちあげた 【ノミネート】

・大型分裂詐欺事件

神戸山口組旗揚げの際、井上邦雄組長が涙まじりに語った支持集めの言葉に、「すっかり騙された」と抗議する任侠陣営の造語

・大義

任侠山口組の織田代表が、神戸陣営を割った理由を「神戸陣営が掲げた大義はウソだった」と説明したことで大ブレイク

・こだわりがあるんで

発足時に「俠」の字へのこだわりを強調していた任侠陣営だが、後に常用漢字の「侠」に変更。他団体から大いに茶化された

・撃ってみんかい!

織田氏の車列が神戸山口組のヒットマンに襲撃された際、トップを庇おうと体を張ったボディガードの組員が発したとされる

・第三極

任侠山口組という第三勢力を指してマスコミが頻繁に使用。任侠の存在を認めたくない神戸関係者の間では、隠語的存在

・再分裂

今年4月の任侠山口組結成を指す。’15年8月の神戸陣営の旗揚げと区別できる、使い勝手のいい言葉としてマスコミが多用

・出戻り

神戸山口組の分裂以降、六代目陣営では、神戸や任侠陣営から戻ってきた組織や人間に対して、陰口としてこう揶揄した

・原田会津

京都の会津小鉄会が原田派と金子派に分裂したため、区別のために生じた言葉。原田派は六代目陣営の支援を受けている

・ハッピーハロウィンって言うんやで!

山口組総本部で行われたハロウィンで菓子を配る際に、組員の間で飛び交った。六代目陣営の徹底した気配りを感じさせる =================  4月末に任俠団体山口組(のちに任侠山口組に改称)が旗揚げして以来、彼らの言動はことあるごとにヤクザ社会に大きな波紋を呼んだ。選者が注目するのは、任侠陣営が使う言葉の飛び抜けたセンスだ。 「まず代表の織田絆誠氏が語った『脱反社』はインパクト抜群。ヤクザは反社会的勢力から抜け出して、世の中に必要とされる存在になるべきだ、と言いだしたんです。ヤクザ自身がそんなことを言っちゃうなんて、ビックリでした」  代表自身のメディア対応のほかに、任侠陣営は記者会見も複数開催しており、情報発信に熱心だ。 「『大型分裂詐欺事件』は会見で幹部が語ったものですが、出席していた記者たちも、この言葉が飛び出た瞬間に今週の見出しで使えるぞとピンと来たそうです」  任侠陣営の“言葉の力”は頭抜けているが、それゆえに他団体から茶化しの的になったこともある。 「六代目陣営関係者の食事会で、『肉を追加していいスか?』と尋ねた舎弟に『お前、そこに大義はあんのか?』って兄貴分が笑いながら言うと、舎弟は『いや、大義ないですスンマセン』って返していました。任侠陣営を揶揄する場面でよく使われた言葉でした」  だが、人の死に際に発せられた言葉だけは格別の重みがあった。 「ヤクザは『俺を殺してみろ』と言いながらにじり寄って相手を恫喝しますが、『撃ってみんかい!』と言って本当に撃たれてしまったことで、こうした脅し言葉がもう使えなくなってしまいましたね」  来年のヤクザ界に平穏あれ。 ●選者・吉岡佳一郎氏 某週刊誌ヤクザ担当記者歴30年。日本全国の親分衆から、夜ごとどこにも書けない情報ばかりをもらっている 取材・文/清談社 ※『週刊SPA!』11/28発売号「局地的[裏流行語大賞]2017」より
週刊SPA!12/5・12合併号(11/28発売)

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