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ゴミ屋敷問題は1軒解決するのに3~10年…行政任せはもはや限界!?

うつにも似た症状で無気力になり、社会生活を放棄してしまう自虐うつ。あえて不健康や不摂生な生活を送ってしまい、最期には孤独死へと突き進むという。その中でも、最近特に問題視されているのがゴミ屋敷問題だ。全国の自治体がその対策のために奮闘しているが、厳しい現状があるようで……。

ゴミ屋敷問題を行政が解決するのはもはや限界!?

ゴミ屋敷 全国の自治体でゴミ屋敷対策のための条例制定が相次いでいるが「行政事務や司法だけでは、問題解決には至らない」と話すのは、荒川区議として区内のゴミ屋敷問題に10年以上にわたって取り組んできた小坂英二氏だ。 「荒川区でも9年前に『良好な生活環境を確保するための条例』が制定され、私有地内に累積されたゴミも是正命令できるようになり、罰金や行政代執行ができるようにしました。それも大切な手段ですが、強制的にゴミを撤去するだけでは、再びゴミ屋敷化してしまう可能性が高い」  ゴミ屋敷住人は自虐うつなどの精神的な問題を抱えているケースがほとんど。そのため、臨床心理士などが面会し、医学・心理的アプローチが不可欠だという。 「1軒解決するのに3~10年かかります。皮肉な話ですが、問題解決した数少ない事例も、住人の転居や死亡など。ゴミ屋敷対策には費用もかかるうえ、何より大きなマンパワーが必要になる。抜本的解決がなければ、不経済な状況がさらに悪化するわけです」  ゴミ屋敷住人の責任を追及するのでなく、コミュニティ全体の問題として共有する姿勢が大切なのかもしれない。 ゴミ屋敷【小坂英二氏】 東京都荒川区議会議員(4期目)。慶應義塾大学法学部政治学科卒。’12年8月、複数の地方議員らとともに尖閣諸島に上陸。著書に『タブーなき告発』(太陽出版)がある ― 死を招く[自虐うつ]の正体 ―
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