学生の間で台湾留学が人気。その理由とは?
「全入時代」を迎えた大学市場だが、現在大きな変化が起きている。大学が狭き門だった時代に受験をした中高年には、思いもよらなかった大学が人気を博しているらしい。団塊世代の知らない最新の人気大学勢力図やいかに!?
最近台湾が留学先として注目を集めている。文部科学省が昨年末に発表した『「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について』によると、2015年における台湾の日本人学生の数は、前年比8.6%増の6319人。留学先としてはアメリカ、中国に次ぐ多さだ。
これについて大学通信常務取締役の安田賢治氏は、「親日的で、治安が良く政情不安やテロの心配がないこと、それと学費や物価が安い点も大きな理由」と語る。
実際、台湾の大学に通う日本人留学生の吉里淳一さん(仮名)は、「台湾は留学生の学費を政府が決め、年間の学費は5万~6万台湾ドル(18万5000~22万2000円)。寮に住まずに一人暮らしでも食事を学食で済ませば、年間90万円に抑えられます」とのこと。
講義は基本的に中国語だが、留学1年目は語学中心なので心配ないとか。しかも、専門分野の講義も大学によっては、一部英語のものが用意されているという。
「英語の講義が多い大学は台湾政府の外国人向け留学情報サイトで検索可能です。日本人は多くの留学生が中国語と英語の両方をマスターしたいと考えています。台湾留学の利点でしょう」(吉里さん)
しかも、台湾の大学教育の水準はアジアでも屈指のレベルで、名門、台湾大はアジア大学ランキングで26位。東大や京大よりは下だが、阪大や東北大よりは上位だ。
「英語と中国語が話せる人材は日本企業にも魅力。まだ積極採用とまではいきませんが、そういう動きも起き始めています」(大学研究家の山内太地氏)
― オッサンが知らない[人気大学]2018 ―
アメリカ、中国に次ぎ台湾が人気留学先に
この特集の前回記事
ハッシュタグ