早慶や関関同立よりも「法政」「近畿」大学が大人気!? 40代が知らない大学事情
「全入時代」を迎えた大学市場だが、現在大きな変化が起きている。大学が狭き門だった時代に受験をした中高年には、思いもよらなかった大学が人気を博しているらしい。団塊世代の知らない最新の人気大学勢力図やいかに!?
関東の私大なら早慶上智にICUやMARCH。関西なら関関同立あたりが今も人気なんでしょ? それが当たり前だと思っている面々は、近年人気の大学の名前を聞いたらちょっと驚くはずだ。
「ここ数年、志願者数で1位の大学は近畿大学です。今年トップになると5年連続で志願者数日本一になりますね。MARCHのなかでは法政大学が’16年に過去最多の10万人超えを果たし、昨年は私大の志願者2位に。今年の志願者数も好調と聞いています」
そう話すのは大学通信常務取締役の安田賢治氏。近畿大学は、リクルート進学総研が発表した「進学ブランド力調査2017」でも関西大学と並んで関西圏の大学で1位に。これまで関関同立の下の「産近甲龍」の一角とされてきた大学が、なぜここまで人気に?
「それは広報戦略のうまさ。同大の広報のトップは少し前まで大手鉄道会社の広報担当者で、PR会社を使わず広報をしています。実際、広報の方と一度名刺交換をすると、大学内で連絡先が共有されて、さまざまなプレスリリースが届くようになります。『早慶近』『マグロ大学って言うてるヤツ、誰や?』など、ユーモアのあるコピーなども注目されていますね」(石渡嶺司氏・大学ジャーナリスト)
同大の水産研究所がマグロの完全養殖に成功し、その出荷や料理店の運営などのベンチャービジネスを成功させているのは有名な話。一方で「早慶近」のキャッチコピーは、英国の教育雑誌『タイムズ・ハイヤー・エデュケーション』の「世界大学ランキング2016―2017」で、慶応、早稲田と並んで日本の私立総合大学の上位3校(600~800位)に近大が入ったことに因んだもの。どちらも快挙と言える話だが、それを嫌みなく自虐風に宣伝に利用してしまう広報戦略は確かにスゴい。学生からは次のような声も。
「近畿大学は出願数が多いというニュースやマグロのネタを高校生の頃から聞いていました。最近は身の程をわきまえず調子に乗っている人を『早慶近かよ!』とツッコむのもはやっています」(早稲田大・1年・女性)
若い世代はうまく乗せられており、近大人気の拡大に一役買っている格好だ。
早慶や関関同立よりも……“法政”“近畿”大学が大人気の理由とは?
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