おかんのインスタは意味不明!進化する「おかんメール」に爆笑
“インスタ映え”という言葉が定着し、“いいね!”が多くつきそうなスポットや食べ物などをプロモーション戦略として推し出す企業や店、観光地も増えてきた。もはやInstagramは若者たちにとって欠かせないSNSのひとつだが、その波は意外なところまで波及しようとしている。それは、“おかん”だ。
平成29年に総務省から発表された資料「平成28年通信利用動向調査の結果」によると、スマートフォンを保有する個人の割合は56.8%となり、平成27年の53.1%から上昇。インターネットを利用する際の機器は、スマートフォンが全体的に上昇傾向にあり、特に50代においては大きく伸びているそうだ。
利用目的として、メールの送受信やSNSが割合を占めていることは言うまでもない。とはいえ、スマートフォンの操作に慣れない世代。家族や友人とコミュニケーションをとるべく挑戦するのだが、ときには抱腹絶倒な謎メールを送りつけてくることもある。
たとえば、「明日は早起きじゃなくてよい日だったよ」と連絡したところ……
「おかさなくてよいのですね」
これは「起さなくてよいのですね」の間違い。越えてはいけない一線だ。
「どこいきたい? スシローにします」
あなたの食べたいものはすべてお見通し。決めているのであれば聞かないでほしいものだが……。
SNSで「#おかんメール」と検索してみれば、多くの投稿を見受けることができる。そんな、おかんから届いた面白いメールを集めた『おかんメール』という本がシリーズ累計45万部突破のベストセラーとなり、全7巻で完結したかに思われていたが……この度、「なんとなく復活した」そうで、4月13日に新刊『おかんメールリターンズ』が発売になった。
時代と共におかんだって進化している。最近では、メールだけではなく、画像を駆使するおかんも増えてきたらしい。そして、いま「おかんグラム」が続々と生み出されているというのだ。
ピントがブレッブレ、色味の調節がむちゃくちゃの写真でも平然と送りつけてくるおかんも多い。ともあれ、愛する子どもたちに構ってほしい一心なのかもしれない。『おかんメール』の担当編集者がこう話す。
「おかんたちは、ガラケーからスマホやタブレットなど技術の進化にも果敢に挑戦しています。そして、LINEやインスタなどに、また新たな『おかんメール』の新境地が生まれています。『電話で写真が撮れて、そのままわが子に送れる』ということがまだ新鮮なのでしょう。『花が咲いたよ』と犬の写真を送ってきたり『それは映えないよ』と思うような自虐写真をインスタにあげてみたり、おかんのセンスは自由そのもの、おかんは神ですから。こうして、余所のお母さんが子どもに送った写真やメールで私たちが温かい気持ちにさせていただき、世の愉快なおかんたちには感謝しかありません」
異次元の“インスタ映え”! 時代と共に「おかんグラム」が誕生
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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※扶桑社では引き続き「おかんメール」を募集中! 応募は特設サイトの応募フォームから→http://www.fusosha.co.jp/special/okanmail/
『おかんメールリターンズ』
苦手な携帯で一生懸命(意味不明な)メールを送ってくれるのも、子どもたちが心配だから。コミュニケーションをとりたいから。ニガニガしくも温かい母の愛と破壊力は無尽蔵。全国のおかんと子どもたちに、愛と笑いと幸あれ! |
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