STU48、1年ぶりのTIFで成長した姿を見せる
8月3日から3日間にわたり、お台場で開催される日本最大級のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2018」(以下TIF)。日中の暑さを少し和らげてくれる潮風が吹き始めた頃、HOT STAGEに瀬戸内7県を拠点に活動するSTU48が登場した。彼女たちがTIFに出演するのは、昨年に続き2度目となる。
オープニングが流れ、1曲目「STU参上!」でTIF選抜メンバー16人がステージに登場し、キレのあるフォーメーションダンスを披露。続くデビューシングル「暗闇」から「思い出せてよかった」ではセンターの瀧野由美子をはじめ、メンバー全員がファンを盛りあげる。キャプテンの岡田奈々は、「去年初めてこのTOKYO IDOL FESTIVALに出させていただいて、なんと今年もこのステージに立つことができて本当に嬉しいです!」と笑顔で感謝を伝えた。
また土路生優里は、「私は船の上でライブ(公演)をすることが決まっているんですけども、その船の名前が“STU48号”に決定いたしました!」と喜びの報告。続けて「船上劇場ができたら、今まで48グループにはなかった新しいステージをお届けできるんじゃないかなと思っています。もうちょっと完成をお待ちくださーい!」と呼びかけると、劇場の完成を待ちわびるファンから歓声が飛んだ。
MCのあと「今日は私たち一緒に出航してくれますかー!」の掛け声とともに、「NEW SHIP」「ペダルと車輪と来た道と」「夢力」を披露。とくに「夢力」では、
「どこからか力がみなぎる 僕らはここからが凄いぞ!」
「叶わない夢なんかない 諦めなきゃエンジンは動くよ」
という歌詞に合わせて、メンバーたちが力のこもった拳を振りあげる。実は今年7月に起きた西日本豪雨の被害状況を考慮して、8月29日に発売予定されていたSTU48のセカンドシングルが延期となった。また、STU48のなかには被災地県出身のメンバーも多く、東京や新潟への出張公演の際には彼女たちが募金箱を持って街頭に立ち、被災者への支援金を募っている。自分たちの夢、そして復興への想いが強く込められているように思えた。
最後には薮下楓が「今日は東京なんですけど、瀬戸内の風を届けられるように気持ちを込めて歌いたいと思います」と曲フリをして、STU48の初オリジナル曲「瀬戸内の声」を歌い出すと観客からの歌声も聞こえて、瀬戸内らしいあたたかい空気に包まれた。その光景に岡田も少し目を潤ませながら、「まだまだ未熟者の私たちですが、みんなと力を合わせて成長していきたいと思います。これからもSTU48の応援をよろしくお願いします!」と話して、手を繋いだメンバー16人が観客に頭をさげた。
1年ぶりのTIFのステージは、彼女たちにとって特別な思い出の一つになったに違いない。
取材・文/吉岡 俊 撮影/林 紘輝(本誌)
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