「昭和世代」の女性をいじる、令和セクハラおじさん登場の懸念
ゴールデンウィークも明けて、いよいよ「令和時代」本番を迎える。新時代に心機一転、といきたいのは山々だが、懸念もある。それは、筆者も含めた30代以上の世代は、ふた昔前の「昭和世代」と呼ばれてしまうことだ。何が問題なのか。
かつて、昭和中期生まれが「昭和ヒト桁」「戦中戦後生まれ」と目上を揶揄したように、今は私たち昭和生まれが“古臭い”対象としてバカにされる機会が増えないのか。いや、男なら「俺らおじさんはよ~」と笑い飛ばすのも手だ。しかし、女性にとってはどうだろうか。生まれた元号にまつわるセクハラが加速しないか心配だ。
「令和に始まったことではありませんが、会社の飲み会で平成生まれの女のコがいると、必ず“比較”されます」(東京都・会社員の女性・34歳)
メイクに髪型、服装、ときには思考まで。生まれた元号だけで、個人の性格や生き方まで批評されればたまったものではない。
「そういうことを言うのは決まって昭和生まれの男性社員。平成元年生まれの女のコでさえ、たとえばオウム事件や阪神大震災以降に生まれた新人(20代前半)と比較される。そして、決まって『あのときは大変だったな』なんて昔話に花が咲く。いい加減にして欲しい」(同上)
そのほとんどが、男性から女性への「セクハラ」として行われる。令和生まれが社会デビューする十数年後、セクハラおじさんたちのターゲットが「平成生まれ」であることは明白だ。
女性が「昭和生まれ」でひと括りにされる苦悩は他にもある。札幌市の派遣社員の女性(31歳)は、結婚前提に付き合っている彼とかれこれ10年の仲。
お互いに「是が非でも結婚」という考え方ではないために入籍はしていないが、このことで男性上司からはセクハラを受け続けているという。
「まずは『彼氏いないの?』という質問から始まります。昭和生まれなのに寂しくないのか、と。彼氏がいることを告げると『その年で頑張るね』となって、『早く結婚しないと男が若いのにいっちゃうよ』とか……。結局、昭和生まれの30代の未婚女性は、あの人(上司)たちにとってはいじる対象でしかなく、何をやってもダメなんです」(札幌市・派遣社員の女性・31歳)
生まれた元号にまつわる“セクハラ”が飲み会で横行
“昭和生まれの未婚女性”がいじりの対象に
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