漫才ドラマ『べしゃり暮らし』間宮祥太朗、小芝風花らの“芸人魂”に脱帽
人気漫画家・森田まさのり原作のドラマ『べしゃり暮らし』(テレビ朝日系・土曜夜11時15分~)が放映中である。間宮祥太朗演じる高校生・上妻圭右が、転校生の元プロの芸人・辻本潤(渡辺大知)と出会いコンビを組み、お笑いの世界を突き進んでゆく青春ストーリーだ。
新人教師と不良生徒たちの野球に懸ける熱く激しい青春を描いた『ROOKIES』は、最終回に19.5%という高視聴率を記録し、GReeeeNの主題歌もオリコン首位を獲得、映画化もされるなど言わずと知れた大ヒット作である。
若い男性のキャラクターが数多く登場し、そのほとんどに強い個性と魅力がある森田まさのりの原作作品は、脇役でも印象に残る人物が多い。つまりは、今売り出し中の俳優を多く起用しやすい、青春ドラマにうってつけなのだ。
『ROOKIES』でも、当時若手として注目の存在だった高岡蒼佑、佐藤健、桐谷健太、中尾明慶、城田優などがキャスティングされ、話題を呼んだ。なかでも佐藤健は、主役級の役柄ではなかったにも関わらず、ドレッドヘアの奇抜さと甘いルックスで注目を集め、大ブレイクのきっかけとなった。
『べしゃり暮らし』も同様に、勢いのある若手・中堅俳優が数多く抜擢されており、主演の間宮祥太朗をはじめ、渡辺大知、矢本悠馬、小園凌央、浅香航大など、朝ドラや人気ドラマ、数多くの映画などで活躍する旬の俳優たちが名を連ねている。
『べしゃり暮らし』は、前述のように、お笑いの世界が舞台だ。演出を劇団ひとりが努めることでも話題のこのドラマの注目すべき点は、俳優がその役のまま、本気でネタをやっていること。
つまり芸人役の役者は、役柄の演技とネタ中の演技の二重の演技を交互にしなければいけないのだ。それだけ高度な演技力がそれぞれに求められているのである。
森田まさのり原作ドラマと言えば、真っ先にあげられるのが2008年に放送された『ROOKIES(ルーキーズ)』だろう。
佐藤健、桐谷健太など、この作品で知名度を上げ、のちに誰もが知るようになった俳優を多数輩出した伝説のドラマ――『べしゃり暮らし』でも同じような現象が起こるのか? 今、業界関係者をはじめにわかに注目されている。
『べしゃり暮らし』、伝説の『ROOKIES』との共通点
芸人を演じる俳優たちの演技力がすごい
第3話では、ライバルコンビ・るのあーるのメンバー・梵を演じる浅香航大の演技が注目を浴びた。お笑いコンテストの出番前、主人公を軽いノリで嘲笑し、怖い形相で対峙し挑発、そして舞台上で明るくリズムネタを披露する……と短いシーンの中で多くの表情を自在に演じていたのである。 他の芸人の登場人物たちも、当然ながら“舞台上での姿”と“舞台を降りた時の姿”の演じ分けがされており、そのスイッチが切り替わる瞬間は、その自然さに感動さえおぼえるほどだ。 また、登場人物の中心が芸人のため、素の役柄も強いキャラがほとんど。ただルックスがいいだけだったり事務所に推されているだけの若手俳優には、絶対に出来ない役柄が多い。 演技派の若手俳優が集まるこの『べしゃり暮らし』は、『ROOKIES』以上に、今後俳優として更なる活躍が期待される、スターの宝庫である可能性が満載なのである。
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映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦
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