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ハライチ・岩井、三四郎・相田…“じゃない方”芸人が脚光を浴びるワケ

 初のエッセイ『僕の人生には事件が起きない』(2019年9月)や『ゴッドタン』(テレビ東京)での言動なども注目を集めているハライチの岩井勇気。『水曜日のダウンタウン』(TBS)での仙人級の神対応が話題の野性爆弾のロッシー。 ……ここ最近お笑いコンビで“じゃない方(ほう)”芸人と括られてきた方の活躍が目立つ。一体、その秘密はどこにあるのだろうか?
僕の人生には事件が起きない

『僕の人生には事件が起きない』新潮社

南キャン・山里もオアシズ・大久保も、“じゃない方”だった

 1980年代のMANZAIブームの際、紳助・竜介、ツービート、B&Bの目立たないツッコミ役によって結成され、レコードが発売されるなど人気となった『うなずきトリオ』を覚えているだろうか。  “じゃない方”とは彼らのように、相方が目立ちすぎたり、個人での活動が増えるなどして、片方の影が薄くなってしまい、コンビの有名じゃない方の芸人を指す言葉である。 『うなずきトリオ』は、ブームになりはしたものの、その後のコンビ内格差が解消されることはなかった。だが、時代が平成、そして令和に移り変わるにつれ、風向きは変わってきたようだ。
三四郎のオールナイトニッポン

『三四郎のオールナイトニッポン』公式サイト。右が相田

 ここ最近、冒頭でも挙げた二人以外にも、小宮浩信の陰に隠れてしまう三四郎の相田周二はラジオでのトークが好評、バイきんぐ・小峠英二の相方である西村瑞樹は趣味のキャンプのスキルを活かして仕事の幅を広げるなど、さらに多くの“じゃない方”が脚光を浴びてきているのである。  さかのぼれば、オアシズの大久保佳代子博多華丸・大吉の博多大吉南海キャンディーズの山里亮太などは、当初、“じゃない方”として、目立つ相方の影に存在が隠れていた。オアシズ大久保はかつて、相方・光浦がテレビで活躍する裏で、OLをしていたというのは有名な話だ。  南海・山里も当時、コンビ間格差が原因となり、解散の危機にまで陥ったことを『しくじり先生~俺みたいになるな‼』(テレビ朝日)など数多くの番組で話題にしている。彼らは今、その相方をもしのぐ活躍をしているのは周知のとおりだ。

実は“じゃない方”が実権を握っている場合も

 “じゃない方”に日の目が当たるようになった理由として、お笑い芸人の活躍する場がネタ番組よりも、ひな壇のトークバラエティ番組やロケ番組が主になり、芸人そのものの個性を発揮できる場が増えたことにある。  一方で、その活躍は必然であるとの声も多い。なぜなら、実際は“じゃない方”がネタを書いていたり、コンビの実権を握っていることが多いからだ。また、実権は握らずとも、数多の芸人や芸人志望がいるなかで頭一つ出て売れるだけあって、目立たない方でもそもそものポテンシャルや面白さがあるのは当然のことだ。  そして日本人は判官贔屓(はんがんびいき)の気質があると言われている。そのため、光が当たっていない方がどうしても気になったり、応援したくなるのだろう。『アメトーーク!』(テレビ朝日)の“じゃない方”芸人企画や、NHK Eテレの0655の『忘れもの撲滅委員会』の面々(雨上がり蛍原・ナイツ土屋・ザブングル松尾)など、業界の作り手側もそれを意識した取り上げ方をするような風潮が見受けられる。
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他にもいる、期待の“じゃない方”
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