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東大&慶大、高学歴YouTuber「玉乃光」が下ネタ投稿にこだわるワケ

高学歴×下ネタ系YouTuberとして活動を始めたきっかけ

 群雄割拠のYouTuber戦国時代。高学歴で頭の良さを売りにした学歴Youtuberは数多くいるが、東京大学、慶応大学に在学中に活動を始めた二人組大学生YouTuber“玉乃光/タマノヒカリ”は高学歴なのに「意識低い系Youtuber」として人気だ。
Youtuber玉乃光

東大院在学中の鳴海健介(写真左)と、慶応大学卒の角野の2人組で活動するYoutuber「玉乃光」

 一番人気の動画のタイトルは“予算一万円でピンサロに一日で何度行けるか”という、まさかの下ネタのチャレンジ企画だ。現在その再生回数は驚異の115万回。そこで今回は、際どいネタで話題をさらう彼らに、高学歴でありながら下ネタ系動画を投稿するその戦略と、彼らの今後の展望をきいた。 「中高一貫校だったんですけど、その同期ですね。攻玉社高校という学校で。ユニット名である“玉乃光”も、攻玉社の校歌の名前が“玉の光”で、そこからとっているんですよ。高校の先生方からは『戻って来るな』って言われます。とんでもない面汚しですから(笑)」  そう冗談交じりに語るのは、鳴海健介(ナルミ ケンスケ)23歳。東京大学工学部在学中に、高校の同級生で慶応義塾大学文学部に在学していた角野祐太(スミノ ユウタ)とユニットを組んでいる。東京大学大学院進学が決まっている鳴海と、高収入の大手メーカーへの就職が決まっている角野が、互いに一年留年をしたタイミングで意気投合、動画投稿を始めたという。多くの選択肢がある中、彼らがYouTuberという活動を行ったきっかけはなんだったのか。 「まず、暇ができたタイミングでYouTubeというか、1つなにかコンテンツをつくろう、という話を二人でしたんですよ。起業だったりだとか。でもリスクがあるじゃないですか起業って。その点、YouTubeはかなり0に近いリスクだった。だから選んだんです」(角野さん)

高学歴でも大切なのは親近感

 最小限のリスクで最大限のパフォーマンスを発揮するコンテンツフィールドとしてYouTubeを選択した彼ら。ただし、「やるからにはつまらないものを世に出したくなかった」と語る鳴海さん。一発目に投稿する動画として尖ったものをと取捨選択していった結果、おのずと風俗や下ネタ系といった、高学歴男性とはそぐわないコンテンツをユニットの強みとすることになったという。  4,5本の投稿を経て、現在115万回もの再生回数を叩きだしている、いわゆる『1万円企画』を思いついた経緯をきいた。 「テレビでよくある1万円企画ってありますよね。例えば『ディズニーで1万円使い切るまで帰れない』みたいな。ああいったものを観て正直ぬるいなと思ってたんです。『いや、使い切れるだろって』。だったら格安の風俗を何回も行けるかどうかのほうが使い切れるかわからないし、面白いなと思って。ですから、やりたいことをやっただけなので、動画を投稿して3か月後くらいに急にバズり始めた時は本当に驚きましたね。まさかこんなに伸びるとは思わなくて」 『1万円企画』の成功により、チャンネル登録は大幅に増加。現在月5万ほどの収益化に成功しているという。あくまで興味の赴くまま感性で企画を出す鳴海さんに対し、動画の構成・編集を行うブレーン担当の角野さんには自分たちの強みである高学歴を動画へ活かした明確な戦略があったそうだ。 「僕らは比較的、学があるのにあえて下ネタ動画を投稿するというギャップを生かして、東大生・慶応生が勉強をガリガリするというステレオタイプなイメージを逆手にとりたかった。僕らの動画を観てくれる方は同世代が多いと思っているので、チャンネル登録されてファンになってもらうには遠い存在ではなく素をみせることが一番大事なんです。  つまり、動画を観ている人たちと大して変わりないんだなって親近感を持ってもらいたいんですね。あと、動画の企画・構成でいうと、鳴海君はチョイスするワード一つ一つにセンスがある。対して僕は一般的なことしか言えないので、僕が裏方に回り、彼がアクトを担当するという、互いの長所を生かした役割分担を設けることで動画のクオリティを上げることができていると思います」
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内定先の人事「風俗に行くな」
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