定額給付金10万円の使い道。夜の街で散財する若者も
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、経済対策として政府が全国民へ一律支給を決めた10万円の「定額給付金」。自治体によってはいまだ市民に給付されていないなどのスッタモンダがありながらも、総務省によれば、すでに国民の7割以上へ給付済だという。
10万円の使い道としては「おうち時間」を快適に過ごすため、家電などを購入する例が目立っているが、とある界隈の一部ではこの10万円によって「プチバブル」に湧いたという。
「普段は絶対に来なそうな風貌の…まあ、真面目そうな学生さんですよ。店に呼び込み、ツーセットかスリーセットで、女のコも二人はつけてサクッと飲んでもらい、会計は大体5万円くらいでしたね」
東京都下某所のキャバクラ店の呼び込み・中田公介さん(仮名・20代)は、定額給付金の給付が始まった5月頃から、通常であれば絶対に相手をしないような客層に絞って声をかけていたという。
大学生や専門学生ふうの若い男性だ。
定額給付金は世帯主に一括で振り込まれるものだが、なかには両親から手渡されたという人もいる。おそらく、「考えて使いなさい」などと言われたはずだが、急に大金を手にして舞い上がってしまったのか……。
「学校もバイトもなくてやることがない、そういう学生さんは街をふらつくしかない。実際、声をかけてみると、財布に給付金10万円そのまま入れてきた、という客もいましたよ(笑)」(中田さん、以下同)
店は5月の中旬から再開していたが、立地が郊外という悪条件に加え、周辺の住民も遊びを控えていたおかげで毎日閑古鳥が泣くような有様だった。
そんななかでやってきた客。女のコたちは一斉に群がった。
「キャバクラなので普通は一対一なんですが、そういうお客さんには二人つけました。指名代、延長代に加え、女のコのドリンク、フルーツとオーダーを重ねて……。会計の時はみなさん青い顔をしていましたが、あまりの楽しさに2回目、3回目とくるようになった人もいます」
中田さんは「罪悪感もあるが、こちらも生活があるので」と苦笑いする。コロナ禍を生き抜くためには仕方がなかった、ということなのか。
給付金を手に「夜の街」を訪れる若者たち
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