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とにかく明るい田畑志真。’22年注目の若手女優

熊本出身の16歳

 熊本県出身、16歳の俳優・田畑志真。1月28日から公開される映画『前科者』では有村架純演じる主人公・佳代の中学生時代を演じている。犯罪を犯した者の再出発を支える保護司の姿を描いた本作で印象的なシーンや作品を通じて感じたことを尋ねるとともに、出身地である熊本のオススメスポットや名物、そしてこれからの活動や将来について聞いた。 ――まずは印象に残っているシーンを教えてください。 田畑:泣くシーンがあったのですが、泣くお芝居は初めてだったのでとても不安でした。考えすぎて涙が出なくなってしまいました。頭を真っ白にした瞬間、泣くことができました。 ――事務所の先輩でもある有村さんからは何か言葉をかけられましたか? 田畑:私が演じる佳代の過去があるから今の佳代があるので、プレッシャーでもありました。でも、有村さんからは撮影に入る前に「キラキラした青春時代を演じてくれればそれでいいよ」と言ってもらい、気持ちが和らぎました。 ――尊敬する先輩からのアドバイスは助かりますね。 田畑:そうですね。自分でもどう演じようか迷っていたので、その一言ですごく心が落ち着きました。 ――そのほかに思い出深いシーンはありますか。 田畑:砂浜で自転車を漕ぐシーンがあったのですが、全然進まなくて直前までスタッフさんに押してもらっていました(笑)。自転車に乗れないわけではないのですが、いざ砂の上で漕ぐとなると「え? こんなに重いの?」って。 ――今回の作品で描かれているテーマについて感じたことは? 田畑:人と人の繋がり、です。人と人との出会いって意味があると私は思っていて、家族であろうと他人であろうと、人との出会いってすごい大切だなと改めて思いました。 ――田畑さんの場合、これからもっとたくさんの人との出会いが待っていますよね。 田畑:楽しみです。最初はちょっと警戒しちゃいますが、5分後にはもうオープンになっているタイプなので(笑)。 ――田畑さんにとって「人に寄り添う」とはどういうことだと思いますか。 田畑:何も言わずにただ隣にいるだけでも、私は寄り添うことだと思います。余計なことを言って相手を迷わせてもいけないので、私は黙って話を聞くことにしています。 ――1月15日からスタートするドラマ『鹿楓堂よついろ日和』(テレビ朝日系)にも出演するそうですね。 田畑:はい。小瀧望さん演じる主人公・スイが店主をしている和風喫茶「鹿楓堂」を訪れる中学生の役で第1話にゲスト出演させていただきます。 ――甘いものは……。 田畑:(被せ気味に)大好きです(笑)! わらび餅とかもう最高です。(笑)。

根っからのポジティブ思考なんです

――そもそも田畑さんが俳優の道を志したきっかけを教えてくれますか。 田畑:地元の熊本で兄の友だちのお母さんがモデル事務所に誘ってくれたことがきっかけでこの仕事に興味を持ちました。父の仕事の都合で上京し、1年後くらいにポーラースター東京アカデミー(※脚本家・野島伸司氏が総合監修を務める俳優養成スクール)に入りました。そこでお芝居に初めて取り組んで「楽しい」と思えたことが大きいです。 ――そこからはもう順調に? 田畑:いえいえ、これは今もあることですが、自分の頭の中で思い描く表現ができなくて悩みました。以前は「明るいお芝居」が課題だったんですよ。 ――そうだったんですか。意外ですね。 田畑:なぜかテンションが低く見えてしまうというか、カメラが目の前にあると無意識に構えてしまう自分がいて……難しいですね。 ――では、今の田畑さんにとって、お芝居の楽しさはどこにありますか。 田畑:共演者の方やスタッフのみなさんと協力して一つの作品を作り上げることと、終わった後の達成感ですね。あとは役について考えているとき、楽しいなって心から思います。 ――もう少し詳しく聞かせてください。 田畑:自分の役をどう表現しようかと考えるときや、台本を読んで「こんな人もいるんだ」という発見があったときとか。他の方のセリフを台本で確認して、実際に本番でどう演じるかチェックして勉強するのも好きです。 ――不安はないですか? 田畑:ないです! たぶん(笑)。何事も前向きに考えるというか、根っからのポジティブなんです。友だちからも「とにかく明るい」ってよく言われます。
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株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter

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