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首都高ルーレット族はどこからきてどこへ消える? ナゾの生態を解説

ルーレット族と不意の遭遇

写真はイメージです

 年明け早々、とあるランプから首都高に乗ってしばらくすると、後方から猛スピードで爆走してくる車に出くわしてしまいました。筆者は怖いと思いながらも、なるべく平常心をたもちながら運転をしていました。  危険な車はあっという間に通りすぎていきましたが、まもなく新たに後方から尋常ではないスピードで迫ってくる車が次々とやってきました。推定時速は120km/hほどは出ていたと思います。(走行していた道路の制限速度は50km/hです)  結局、後方からやってきては瞬時に通りすぎていくことを2~3台繰りかえした後、筆者の恐怖との闘いは終わりました。とはいえ、ものすごい怖い思いをしたのは事実で、大事にはいたらなかったものの、本当に勘弁してほしいと心から思いました。  彼らは、いわゆるルーレット族とよばれていて、首都高を中心に過度な違法行為を重ねながら列をつくって高速道路を走行している集団です。関西圏では、「環状族」ともよばれています。  実際、彼らはとんでもなく危険な運転を繰りかえしており、先日も首都高でルーレット族の3台が衝突、うち一人が死亡するという事故が起こりました。ルーレット族から被害を受けないためには、彼らは、どこからきてどこへいくのか、彼らの目的とはなんなのかを理解したうえで、対策を練る必要があります。  今回は、普段から仕事やプライベートで首都高を運転している筆者が、ルーレット族についてとルーレット族を避けるための対策をお話ししていきます。

周回ルートは都心環状線、中央環状線、湾岸線

 ルーレット族の所在地はさまざまありますが、都心より少し離れた郊外からのケースが多いです。車のナンバープレートをみると郊外の地名のものが多い傾向にあります。  そこから、最寄のインターより高速道路に乗って、首都高を目指します。時間帯としては、交通量の少ない深夜早朝によく出現します。そして、ルーレット族とよばれるとおり、首都高のなかでも環状線となっている都心環状線や中央環状線を何回も周回する場合が多いです。首都高の環状線は何周しても料金がかわらないため、ぐるぐる回りたい彼らには好都合なのです。  また、首都高で唯一片側三車線で走行しやすい湾岸線の走行も彼らには人気で、制限速度をはるかに超えるスピードで爆走しているときがよくあります。  さらに、首都高の箱崎PAと大黒PAはパーキングエリアを利用後に複数の行き先が選べるようになっていて周回ができるため、ルーレット族にはうってつけの構造になっています。その証拠に、箱崎PAと大黒PAは深夜早朝の時間帯になるとそれらしき車をみかけます。もちろん、大半は優良なカーマニアですが、なかには違法走行を繰り返すルーレット族が、集合場所に利用していることも事実です。
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何のために“周回”するのか
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山梨出身の東京在住、運転歴13年で車の運転を愛してやまないドライブロガー。1年のほぼ毎日運転していて、年間走行走行距離は約6万km。自分がいままで運転で得た知識や経験を発信することにより、実用的で効果のある運転方法やドライブプランをお伝えするというコンセプトのもと、「のっぴードライブログ」を運営。ツイッター@noppy611224

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