LCCが就航して10年が経過した。LCCの認知度は高まったものの、お得に利用する方法がわかりにくいという声も聞く。LCCの航空券はどうやって買えば安くできるのか。日本を代表する2つのLCC、ピーチアビエーション（以下ピーチ）とジェットスター・ジャパン（以下ジェットスター）の利用方法をご紹介したい。 　LCCは格安航空会社と訳されているので、常に安いイメージはあるのだが、正確には、「安い航空券を提供するためにコストを抑えた運航を行う航空会社」というのが正確なところだ。その経営努力の上に、利用者が利用しやすい航空運賃が提供されていると考えればいいだろう。 　通常運賃でさえフルサービスキャリアより安いのだが、LCC2社ともに多くの運賃セール期間があり、お得に旅に出ることができる。 　目的地に安全で正確に到着する、という基本的な航空輸送サービスに付随した便利に利用できる各種サービスを組み合わせて航空券とともに購入するのがLCCスタイルだ。それには情報収集が重要となる。両社に問い合わせて得た回答をもとに、国内線の利用の仕方について説明しよう。 ・セール頻度 　ピーチは月に平均2～3回のセールを行う。2021年では年間で56回のセールを行っている。コロナ禍で以前よりも販売促進の意味で回数は増えたと言い、一回のセールで72時間つまり3日間開催が多く、実質月に5割弱はセール期間となっている。 ・セール開催日について セール開催日は不定期だが、週末を含んで販売している傾向がある。そして、購入された航空券の搭乗日は、週末と平日で違う客層になる。週末には若い客層で、平日の夜になるとビジネスマンの利用など年齢層は高くなるのだとか。 ・セール情報の入手 セール情報の入手方法は年齢によって違いがでる。若年層はインスタグラムで情報を得ることが多く、年齢層が高い人々はメールマガジンの読者になっていて、そこからセール情報を得る傾向がある。メルマガもしくはSNS何れかの登録は必須だ。 ・お勧めの利用方法 ピーチお勧めの慣れた利用者の行動スタイルを聞いてみた。往路はシンプルピーチで預け入れ荷物は無しで旅立つ。機内持ち込み手荷物7㎏の中に折りたたみのバッグを忍ばせ、現地で購入した土産を入れて、復路はバリューピーチで預け入れ荷物として扱ってもらう。 ・会員制度 ピーチにはPeach Expressという会員組織がある。年会費5,500円（税込）を支払うと年に多く開催するセールへ一日早く参加できるので、売り切れる心配が少なく、お得に利用できる。利用頻度の高い顧客には有利になる。また、ピーチ公式カード（年会費無料他、各種）はセールに最大年4回参加できる特典に加え、カード決済で溜まるピーチポイント制度もあり、Peach Expressとは違った利用方法となる。