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中学校長の退職金は2400万円も…勤続38年、夜9時までの残業代は驚きの額

長年、勤めた会社からもらえる退職金は、企業によってまちまち。悠々自適な老後を過ごせるのか、はたまた雀の涙ほどか? 終身雇用が崩れるなか、リアルな退職金の相場に迫る! 今回は定年退職をした公立中学の教師を取材、勤続38年での退職金はいくらもらえたのか?

中学校長、金額は大企業並み。定年後も変わらず現場を駆け回る日々

[有名企業の退職金]一斉捜査

※写真はイメージ

「退職金は2400万円。確かにかなりの金額ですが、一番の励みは子供たちの笑顔でしたね」  真っすぐな眼差しで語るのは、元公立中学校長の中野雅博さん(仮名・61歳)。新卒から教師一筋の勤続38年で、2022年3月に定年退職をした。 「退職金は、まだ現金で持っています。銀行で投資信託の勧誘も受けましたが、どれもいまひとつ信用できなくて……。今のところ旅行や大きな買い物をする予定もありません。  子供は独立し、今は妻との2人暮らしのため大きな出費もなく、退職金に手をつけなくても生活できています」

4月から月収は3分の1以下に

 休暇も取らずに、中野さんは4月から再任制度を利用し、教育現場を支援する仕事に従事している。 「校長の重責から解放され、今は児童生徒と向き合う時間が増えました。イジメや不登校など、生徒指導で課題がある小中学校を回り、若手教員の助言にあたっています。  勤務はフルタイムで給与は月20万円ほど、校長時代の3分の1以下になりましたが、学校では児童生徒の成長をじかに見られるので、やりがいは変わらず大きいですね」  中野さんはさらに続ける。 「教員不足のしわ寄せが子供に来ることだけは、なんとしても避けないと……」
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