あおり運転をする“オラオラ系ファッション”の男。「ちょっと落ち着きましょう」となだめた結果…
煽り運転の加害者の中には、車を降りて直接文句を言いに来る者も少なくない。しかも、頭に血が上っている相手は恫喝まがいのことを口にしたり、こちらの車のドアを激しく叩いてくることもある。
こうした場合、絶対に相手にしないのが鉄則。もし車から降りてしまうと暴行を受ける可能性もあり、さらに停めたのが路肩であっても道路状況によっては後続車両にはねられるリスクも高まる。相手がなかなか立ち去らなければ、速やかに警察に通報すべきだろう。
「今なら無視しますが相手が車を降りてこっちに来たとき、自分だけ車に閉じこもることは考えていませんでした。面倒なことになったとは思いましたが、このときはまだ話し合いで済むと思っていましたから」
当時のことをそう振り返るのは、旅行会社に勤める松井良和さん(仮名・33歳)。まだ大学生だった10数年前、東京から実家のある地方都市に年末年始に帰省中、父親の車を借りて友人とドライブに出かけた際に被害に遭ったという。
「地元では有名な抜け道を走っている時、突然後ろから猛スピードで走ってくる軽ワゴン車がいたんです。車間距離を詰めてきて軽く煽られてるのはわかりましたが、道幅が狭く対向車も来ていたので先に行かすこともできませんでした。でも、しばらく進むと交差点があり、私はそこを曲がって道幅の広い道路に入ったんです。先程から煽ってきた車も後ろから付いてきたので左に寄って先に行かせたんです。ところが、今度はノロノロ運転をしたり、急にブレーキをかけるなどの嫌がらせ。そこで仕方なく路肩にいったん車を停めてやり過ごそうとしたところ、今度はなんとバックしてきて私の車の前方に車を停めたんです」
車から降りてきてきたのは、黒のロングTシャツにジーンズ姿の人気格闘家の朝倉未来氏を小太りにした感じの男性。「オラァ、さっきから何しとんじゃあ!」と大きな声を上げながら近づいてきたそうだ。
「当時流行った悪羅悪羅系ファッション誌『メンズナックル』に出てきそうな輩っぽい感じで、運転席のドアの前で『出てこいや~!』って叫ぶんですよ。でも、それが高田延彦が昔、大晦日の格闘技イベントのオープニングで叫んだ決めゼリフの言い方そっくりで私も友人も思わず大笑い。けど、馬鹿にされたと思ったんでしょうね。そいつはますますキレちゃって、車のドアノブを掴んでガチャチャやり出したんです。さすがに親父の車だし、壊されてもマズいと思ってお望み通り外に出てあげることにしたんです」
後ろから煽られ、追い抜かせても急ブレーキなど執拗な嫌がらせ
見るからにヤバそうな人物が降りてきた
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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