更新日:2024年03月16日 13:23
スポーツ

高木豊、里崎、片岡、岩本…「人気野球YouTubeチャンネル」仕掛け人は同一人物、その素顔とは

 プロ野球OBが配信するYouTubeチャンネルは、プロ野球ファンにとって今や欠かせないコンテンツのひとつ。シーズン中はもちろん、シーズンオフもドラフト会議やキャンプ、トレードなどさまざまな話題をOBならではの鋭い視点で解説。多くのプロ野球ファンから反響が寄せられている。  そんなプロ野球OBチャンネルの先駆者ともいえる存在が、かつて横浜大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)で活躍した高木豊氏だ。歯に衣着せぬ解説と人情味あふれる温かい人柄が人気を博し、チャンネル登録者数は47.2万人(2024年3月時点)に上る。  なぜ、『高木豊チャンネル』が多くのファンに支持されているのか。同チャンネルのチーフディレクターであり、自他共に認める“野球オタク”だというK氏(仮名・@teacherssato44)に、人気の秘訣を取材した。さらには、高木氏と出会ったきっかけや撮影の裏話なども聞く。
K氏(仮名)

K氏(仮名)

自らも“声”で出演してチャンネルを盛り上げる

 K氏は『高木豊チャンネル』をはじめ、里崎智也氏の『Satozaki Channel』や『片岡篤史チャンネル』、『岩本勉チャンネル』と計4つのプロ野球OBのチャンネルでチーフディレクターを兼任。時には自らも“声”で出演し、各チャンネルを盛り上げている。 「各チャンネルにそれぞれ担当のディレクターがいるのが普通なのかもしれませんが、僕みたいな野球オタクはそうそういません。そこで考えたのが、一人で四役をやろうということ(笑)。豊さんのチャンネルに出る時は『スタッフ』、里崎智也さんのチャンネルなら『先生』、片岡さんなら『姫路のやつ』(K氏は関西出身)、岩本さんなら『スタッフK』と呼び名を使い分けて出演しています。全部の呼び名が同じだと、視聴者はどのチャンネルでも同じ話をしていると思ってしまいがちです。だから、呼び名を分けたかったんです」 ほかにも、意外な部分にもこだわっているという。 「自分の声は変えようがないのですが、出演回数を意図的に変えています。例えば、豊さんのチャンネルにはあまり出ません。でも、里崎さんのチャンネルには声での出演だけでなく、覆面を被って出ることもしばしば。里崎さんは、僕が推している選手とかをチャンネルで取り上げてくれたりするので、その絡みで僕も出やすいんです」

『先生』と呼ばれている理由

K氏(仮名)

『Satozaki Channel』より

 気になったのは、『先生』という呼び名だ。類まれな野球オタクぶりに敬意を表され、そう呼ばれているのかと思いきや……。 「中高の教員免許を持っていて、もともと体育の先生だったので、先生と呼ばれているんです(笑)。当時は野球部の顧問になって甲子園出場を夢見ていたのですが、自分の場合は高校時代に甲子園に出場できていませんし、プロ野球選手にもなれませんでした。経歴にインパクトがないですし、このままでは勝負できないなと……。なので、教育の世界からは一度離れようと思ったんです」  野球の勉強をするため、安定した仕事ともいえる教員(公務員)を20代半ばで思い切って辞めたK氏。その頃に食い入るように視聴していたのが、高木氏らプロ野球OBが配信するYouTubeチャンネルだという。元プロ野球選手が解説するバッティングの理論や実践などに釘付けになり、大好きな野球漬けの日々を過ごした。
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高木豊氏との運命の出会い
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千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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【高木豊チャンネル】
【Satozaki Channel】
【片岡篤史チャンネル】
【岩本勉チャンネル】
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