伊集院光 “ラジオの帝王”がこだわる「人間の間抜けさ」
「ラジオの帝王」の異名を持つ伊集院光氏が渾身の力を込めて制作しているDVDシリーズ『伊集院光のばらえてぃー』が連続リリース中だ。
「週刊SPA!」6/12発売号「エッジな人々」では、DVDの話題からラジオへの立ち向かい方まで、存分に伊集院氏がインタビューに応えている。ぜひ、確認してみてほしい。
これまで、『伊集院光のばんぐみ』(『伊集院光のでぃーぶいでぃー』としてDVD化)や『IJP イジューインパーク』などの冠番組でも発揮されてきた毒気と実験精神がさらに先鋭化し、心理実験や人間観察をバラエティの形に昇華している。
これらの作品は少人数のスタッフで作成されていて、伊集院氏自身がロケ地を探したり、テロップを入れたりといった作業をしているという。できる限り自分で手掛けたいという気持ちが強いのだろうか? 本人に尋ねてみた。
「大勢で作る作業はテレビでやらせてもらっていますし、ラジオはほぼ僕一人。その中間をやってみたいって感じで、でしゃばったり引いたりしています」
そのような作業をするきっかけは、自身の年齢にもあるという。
「もう44歳だし、それなりに店じまいも近いと思っているんです。なのでこれからは自分の満足することをやりたいし、言い訳をしないようにしておきたいなって。そのためにも『自分の考える面白いこと』だけで突き進むような映像作品をやっておかないといけない、と。もう何年かしたら何もかもどうでもよくなっちゃうと思うんで。いや、自分の満足といっても、人に面白いと思ってもらえなければ成立しないこともわかっているんですよ。ただ、100人いたら全員に『面白い』と言われることを目指して、結果的に30人ぐらいに『面白くない』って言われて凹む、みたいなことはこの作品ではナシでいいかなって」
「伊集院光の脳内を完全に映像化!」というキャッチフレーズがつくこれらの作品では、伊集院氏に近しい若手芸人たちが、「人間のダメなところ丸出し」で活躍している。例えば『だるまさんが動いたらみんなバラバラの巻』では、5つのだるまを与えられた彼らが、それぞれ個室に閉じ込められてだるまを押し付けあい、最後に一番多く持っていた人が次回のDVDに登場できない、というルールでゲームが進む。詳しくはネタバレになるので多くは語れないが、途中から疑心暗鬼になる若手芸人たちが繰り広げる人間模様は必見だ。
また、『酩酊ドミノ ハイパーの巻』では、「酔っ払いながらドミノを完成させる」というルールで酒乱芸人たちを集めているが、途中で完全に酒乱になった若手芸人がベテラン芸人に対して傍若無人な行いをしたり、と完全に振り切れている。
「人間って間抜けで面白い」と語る伊集院氏の考え方が完全に反映されているこれらの作品。DVDならではの長尺でときには映画のような展開を見せており、必見だ。 <本誌構成/九龍ジョー 再構成/SPA!編集部>
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