セルフブランディングばかり気にすると職にあぶれる!?
今の職を失ったらどうやって食っていけばいいのか、サラリーマンなら誰しも不安に思うことがあるはず。資格や技能を持っていてもなかなか活かせないのが現実だ。そこで、人材コンサルタントの常見陽平氏に技能を活かすための戦術を伺った。
◆技能を生かすにはブランディングよりポジショニングだ!
「みんな人からどう見られたいか『セルフブランディング』ばっかり気にするから職にあぶれるんです。それよりも、自分の持つ技能はどこに提供先があるか?『ポジショニング』を考えるべき。エリアや顧客ターゲットに拘らなければ、稼げる仕事は意外とあるものです」と人材コンサルタントの常見陽平氏は断言する。
例えば、現在は供給過多で、持っていたって大して稼げそうにない美容師でも「青山でやるより、下町や地方でおばちゃんを相手にするほうが、単価は安くても家賃が下がる分、利益率はグッと高まります」。また昨今は生き残りが厳しいと言われている弁護士も「競合が少ない地方で、離婚、相続、交通事故など、案件を絞り込んでやっていけば、都心で働くよりよほど稼げます」。
逆に、公認会計士のようなブランド力がある資格でも、ポジショニングができなければ今後は稼げない。資格ブームもいまは昔、資格スクールのTAC自体が希望退職者を募りリストラしていることからも、ブランド資格さえ持っていればOKの時代は終わったということは証明されているのだ。
【常見陽平氏】
人材コンサルタント。『「キャリアアップ」のバカヤロー』(講談社+α新書)、『就活の神様』(WAVE出版)など著書多数
取材・文/上野智 加藤カジカ 佐藤留美 藤村はるな 牧野早菜生(本誌)
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