小誌記者が実践! 14万8298円で世界一周できた!【その3】
マニラ市内から郊外に移動してからの乗り継ぎ
日本を出て約4時間、狭いシートに耐えながらマニラに到着。だが、ここでも再びトラブルが発生。
入国係官に「お前はヤクザか? ブラックリストに載っているから入国できない」と言われてしまったのだ。初フィリピンなのに……。
実は、フィリピンでは日本人が入国拒否されるケースがあり、「入国させてやるからカネを払え」といった被害例もあるほど。だが、僕はこれでも元バックパッカーのはしくれ。この手のトラブルは何度か経験しており、激しく抗議すると「OK! ノープロブレム!!」と言って、スタンプを押してくれた。こうして波乱の初日が終わり、すでに疲労困憊だった。
翌朝、その疲れからつい寝過ごしてしまい、バスに乗り遅れてしまった。この日搭乗するシンガポール行きの便は、マニラから約100km離れたクラーク空港。慌ててタクシーを拾い、’91年に噴火したピナトゥボ山を横目に見ながら、爆走。なんとか出発前にクラーク空港に到着することができた。
ここにはかつて巨大な米軍基地があり、撤退後はフィリピンの経済特区として発展。そして、有名なのがアンヘルス、またの名を「天使の街」と世界中の男たちから呼ばれる風俗街だ。
そんな天使たちと戯れる時間もなく、出発ロビーへ。さすがLCC各社が利用する空港だけあって、待合室は冷房が動いておらず、かなり暑い。ローカル臭が漂い、とても国際空港とは思えない。航空会社によっては「マニラ(クラーク)」と表記されているため、フィリピンの首都をイメージして空港に降り立った人は、この牧歌的な場所に戸惑うことだろう。
そんな周囲の自然を眺めながら、滑走路を歩いて搭乗。この日利用したタイガーエアウェイズはシンガポール系のLCC。エアアジア、ジェットスター航空と並ぶアジア三大LCCの一つにも数えられている。機体には虎が描かれており、もし関空へ就航したら、阪神ファンはみな喜んで利用しそうだ。
マニラ中心部からクラーク空港のあるアンヘレス(天使の街)まで100kmの移動。
青々とした原野を進む日本人は、風俗目的か空港利用者だけだろう
元米軍基地だったクラーク空港の出発ロビーはとても国際空港とは思えないほど簡素。
航空会社のパネルは、LCCのものばかりだ
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