更新日:2012年03月28日 14:56

吉田 豪『作り手の熱意が溢れる雑誌を見ると、自分も仲間に入りたくなる』

作り手の熱意が溢れる雑誌を見ると、自分も仲間に入りたくなる 選者:吉田 豪
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’70年生まれ。プロインタビュアー、コラムニスト。著書・雑誌連載多数。 初めて毎号買いそろえた雑誌は『ファンロード』『アウト』『アニメック』 僕は「読みたい雑誌が全部出版社から送られてくるようになること」を目標に今の仕事を始めたところがある。それくらい、本当に雑誌が好きなんです。無職の頃、コンビニで雑誌棚を片っ端から読み漁って、店の人に追い出されたことがあるほどで(苦笑)。  雑誌って、紙とか電子とか、媒体の形式に関係なく、作り手の本気さが誌面から伝わってくるかどうかが大事だと思うんですよね。  たとえば『BUBKA』。ちょっと前まで、現場はみんな純粋なアイドルファンなのに、トップが「スキャンダルで押せ!」みたいな方針で、誌面から迷いが滲んでいた。でも、編集長がガチのアイドルオタに代わって、ほとばしる情熱が塊になって迫ってくるくらい、熱い誌面になった。ブレない感じが突出して素晴らしいなと。  そういう熱気って読者にも伝わるし、自分に興味のないジャンルの雑誌でも「よくわかんないけどスゲエ!」と響くもの。ライターの立場でそういう雑誌を見ると、「とりあえずまぜて!」と仲間に入りたくなります。ギャラがどうとか問題じゃない。  ブレない、という点では『アサヒ芸能』などの実話誌も大好きです。どんな時勢になろうと「エロ・ヤクザ・スキャンダル」という3本柱が貫かれている。読まなくても全然困らないのに、読むと妙に面白いのがスゴい(笑)。下世話なインタビュー連載とか、ぜひともやらせてほしいなあ。  あと、作り手の熱意だけで刊行されているようなミニコミ誌も応援したい。正直、映画には疎いんですが、『SPOTTED701』『TRASH-UP!!』は「面白そうなことを楽しんでやってる」感じが誌面からビンビン響いてくるので読んでます。それから、昨年パンク専門誌『DOLL』が休刊した後、ミニコミでハジけたパンク誌が多数出てきて、シーン全体の動きとして注目しています。  結局、デジタルでもアナログでも、重要なのは内容です。あとは双方のいいとこ取りをして、個々人で好きに選べばいいだけ。というか、媒体形式のことをアレコレ騒ぐ前に、肝心の中身にこだわるほうが先だろ……と思います。(談) 『BUBKA』
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発行/コアマガジン。芸能スクープ専門月刊誌。 記事をめぐって芸能事務所とのトラブルも多いが、 「今、一番激しい針の振り切り方をしてる雑誌」(吉田氏)と高評価 『アサヒ芸能』
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発行/徳間書店。老舗の実話系週刊誌。 「以前、小さなコラム連載を持って『オレもここまで来た!』 と小躍りしたくらい好きな雑誌だけど、連載はすぐ終了(笑)」とか 『SPOTTED701』
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発行/スポッティド・プロダクションズ。邦画、音楽、舞台などの インディーズカルチャーを扱う不定期刊ミニコミ誌。 「芸能寄りのネタも多く、インタビューも面白い」 『TRASH-UP!!』
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発行/トラッシュ・アップ。ホラー映画を中心に、 アートや音楽、コミックなどを扱うミニコミ誌。DVD付き。 「何か誌面が熱くて、ついパラパラとめくってしまう」 ― この雑誌がすごい! ベスト30【2】 ―
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