更新日:2012年11月21日 18:30
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陳情したら母子家庭のみ支給の手当が父子家庭も対象になった!

「陳情したらこうなった!」体験集 実際に陳情したことのある人に、その体験について聞いてみた。めざましい成果を上げた事例もあれば、ほとんど門前払いに近いようなのも。その差はいったいどこにある!? ◆母子家庭のみ支給の手当が父子家庭も対象になった!  3人の子供を育てるシングルファーザーの宮原礼智さん(39)が、初めて陳情したのは’07年。 「子供との生活は楽しいんですが、経済的にはやはり厳しい。そこで、役所に相談に行ったら、父子家庭には何も支援がないと言われまして。思わず職員に文句を言ったんですが、そこで文句を言っても仕方がない。どうせなら、市や県を相手に文句を言おうと思ったんです」  まずは自分の選挙区の市議にアポを取り、資料も持参。父子家庭への支援を訴えた。 「ご本人が真摯な態度でじっくり話を聞いてくれました。5回ほどお会いして、その都度1時間ぐらい話をしたと思います」  その年の12月には、ひとり親自立支援ネットワーク「ふしぼしねっと」も立ち上げた。同じ悩みを抱える父親たちの連帯の輪が広がり、’08年には全国から集まった約800人の署名とともに福岡県議会に「経済的に苦しむ父子家庭への支援充実」を求めた請願書を提出。さらには地元選出の参議院議員にも陳情するなどの活動をしてきた。 「県議も参議院議員の方も、しっかり話を聞いてくれました。おかげさまで、’08年には福岡県でそれまで母子家庭のみに発行されていた母子医療証が、父子家庭も含めた『ひとり親医療証』となって発行されるようになりました。また、昨年には、やはり母子家庭にしか給付されていなかった児童扶養手当が、父子家庭も対象となりました」  実にめざましい成果だが、「マスコミがかなり取り上げてくれて世論が動いたことが、結果に結びついたんだと思います」と宮原さんは謙虚。ただ陳情して終わりじゃなく、その後の地道な活動が大事なのかもね。 ― 「陳情したらこうなった!」(驚)報告【3】 ―
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