【日刊ダルビッシュ】嗚呼無情!優勝はおあずけ…「HOOTERS」ギャルに慰められる夜
―[日刊ダルビッシュ]―
ホームでの地区優勝決定を逃し、敵地アスレチックスとの最終決戦に乗り込んだテキサス・レンジャーズ。ホームでの優勝を見届けようと遠路テキサスまで乗り込んだ手前、このままでは帰れないと、急遽「日刊ダルビッシュ」は延長戦突入を決定。ローカルファンと共にレンジャーズ優勝の喜びを分かち合うべく、地元のスポーツバーに赴いた特派員だが……。
◆【10月1日】スポーツバーで地元ファンとレンジャーズを応援のはずが……
敵地で行われるレンジャーズの試合を観るべく特派員が訪れたのは、アメリカを代表するスポーツバー、「HOOTERS」。日本でもお馴染みのセクシーなユニフォームの女性スタッフがお出迎えしてくれるこの店は、熱いスポーツファンが集まることで有名だ。
現地のレンジャーズファンに混じって一緒に観戦! と意気込んで店に入った特派員だったが、んんっ?。どうも様子がおかしい。レンジャーズのユニフォームを着ている人も見当たらないし、そもそも店内に20個以上はある大型スクリーンでレンジャーズの試合が全く映っていない。これは一体どういうこと!?
店内のお客さんを見渡して、その訳がすぐわかった。今日はレンジャーズのすぐ隣にホームスタジアムを持つ、NFLのダラス・カウボーイズの試合があるからだ。
カウボーイズのユニフォームを着たファンたちが、店中のTVで映されたカウボーイズの試合を見て声援や野次を飛ばしていた。
レンジャーズは今日にも優勝が決まるというのに、これだけカウボーイズ一色という光景を目の当たりにすると、改めてアメリカは「フットボールの国」なのだと思わされる。
特にここダラスは、フットボール人気が根強い土地だ。ツイッターなどを見ていても、MLBのみならずNBAの記者たちもフットボールのビッグゲームには何かしら言及する人が多い。ベースボールはアメリカの「国民的娯楽」だが、フットボールこそが、アメリカで最もポピュラーなスポーツなのだ。
少々拍子抜けしてしまった特派員であるが、それでも途中から映されたレンジャーズの試合を観戦できた。主将のヤングがホームランを放つと、店内で拍手と共に「レッツゴー・レンジャーズ!!」の大合唱が沸き起こった。
何だかんだカウボーイズのファンたちも、レンジャーズの試合は見ているのだ! というか、多くのカウボーイズファンがレンジャーズファンでもあるのだろう。
日本では「野球ファン」「サッカーファン」といった具合に、競技別にファンが大きく分かれる傾向があるが、ここテキサスでは「まずは地元チーム」という意識があって、その次に「ベースボール派」か「フットボール派」、に分かれるようだ。日米のスポーツ文化の違いを感じさせられた。
そうこうしているうちに、レンジャーズは今夜もアスレチックスに勝ち越しを許してしまった。7回表にはナポリが、2夜連続のホームランを放ち、その裏のエンジェルズの攻撃を、こちらも連夜の熱投が光る上原がピシャリと断ったものの、ここまで。レンジャーズは今夜も敗れてしまった。
これが追われるもののプレッシャーなのか。レギュラーシーズンは残すところ2試合。どちらかで勝利すれば自動的に決まる3年連続の地区優勝だが、残念ながら目の前で目撃する夢は絶たれた……。
8日間お付き合いいただいた「日刊ダルビッシュ」現地ルポ、残念ながら本日で終了です。自分の「持ってなさ具合」に歯ぎしりしながら、特派員は東京に向けて旅立ちます……。(了)
<取材・文/日刊SPA!テキサス臨時支局&NANO編集部>
海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当。今回はテキサスレンジャーズに密着。地区優勝に密着すべく、現地から精力的にリポートした。
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