更新日:2012年12月06日 16:43
デジタル

プロデューサーに聞くコラボゲームが増える理由

制作者の思い入れか、それとも売り上げアップの秘策か。ゲーム界に次々と登場するコラボタイトル。今年は特に、異なるメーカーの人気シリーズ同士がタッグを組んだ“本格的コラボ”が目立っている。今冬は、どんなタイトルがこのトレンドに拍車をかけるのか? その裏側をリポートする ◆プロデューサーに聞く!豪華コラボの裏側 STREET FIGHTER X 鉄拳 10月にはPS Vita版も発売された『ストリートファイター X 鉄拳』。このコラボは意外な場所で決まったそうだ。 「僕の上司に当たる小野とバンダイナムコゲームスの原田さんが仲良くて、ある日、すごくちっちゃな焼き肉屋でコラボ話が盛り上がり、その後、契約まで一気に進んだそうです」  焼き肉屋発のコラボは、のちにプロデューサーとなる綾野氏にも極秘だったという。 「あるとき、薄暗い部屋に『綾野、来い』って呼ばれて見に行ったら、リュウと『鉄拳』の一八が闘っているんですよ。もう単なるゲーマーに戻って、おお、すげぇ! と。でも、この仕事が回ってくるんだろうなと思って、すぐに我に返りました(笑)」  確かに別会社同士の責任重大なコラボ。やりにくさはなかったのだろうか?
綾野智章氏

綾野智章氏

「今回は契約上、『ストリートファイター X 鉄拳』はカプコンで、いずれ出る『鉄拳 X ストリートファイター(仮)』は向こうで開発するという取り決めにしたのでスムーズでした」  とはいっても、気を使う部分はあったという。 「口を出さないという決まりで、やろうと思えばニーナを丸裸にできるんですけど、そうすると今度はうちの春麗が裸にされる(笑)。やっぱりコラボはリスペクトが大切です」  最後にコラボが増える理由を聞いた。やはり、閉塞感や危機感もあるのだろうか? 「そうですね。シリーズものはファンの固定化が進みがち。裾野を広げる意味でもコラボは有効だと思います。他企業さんで何かネタがありましたら、ぜひ綾野まで連絡を(笑)」 ●STREET FIGHTER X 鉄拳 PS3・Xbox360・PS Vita/カプコン/発売中 【綾野智章氏】 カプコン所属の若手プロデューサー。開発ブログも人気だ(http://www.capcom.co.jp/blog/sf4/saikyo_blog_index.html) (C)CAPCOM U.S.A., INC. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.(C)2012 NAMCO BANDAI Games Inc. 取材・文/卯月 鮎 ― ゲーム業界[コラボブーム]の裏側【3】 ―
STREET FIGHTER X 鉄拳

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