カプコン女性プロデューサーの紆余曲折人生
―[松川美苗氏(カプコン)]―
ゲーム業界のキーパーソンが登場! 【 トップクリエイターの仕事場】
◆【前編】「ゲーム業界への道」
『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』のプロデューサーをしました松川美苗です。カプコンに中途で入って今、11年目になります。
テレビゲームとの初めての出合いは『アイスクライマー』です。妹と一緒にずっと遊んでましたね。途中までは仲良く上に登っていくのに、ボーナスアイテムの「ナスビ」が見えた瞬間に蹴り落とす(笑)。「仲間が敵に!?」というこの感覚がたまらないんですよ。
大学卒業後、就職先にゲーム業界の開発職を視野に入れてました。ただ、当時は女子大卒の女のコがそのまま入れる業界ではなく、証券会社に勤めました。その会社が吸収合併になってしまって……。働くって大変だと痛感させられました。その後は、ゲームのバグを探すデバッグチームに入りました。このとき、ゲームって面白いなというのを再認識したんですね。その後、デザイン系の専門学校に通い、26歳のときに念願のカプコンに入社しました。あ、これだと年がばれちゃいますね。
カプコンに入ったからといってすぐに何かができるわけでもなく、2年ぐらいは先輩プロデューサーについて、丁稚奉公していましたね。毎日、たくさんの会議に出て勉強して、そこでたくさんの人の熱意でゲームが完成していくのを肌で感じました。
ゲーム制作って楽しそうと思っていましたが、実際に仕事にすると生みの苦しみというのかしんどいですね。人が何を面白いと感じるかは、方程式も近道もない、答えの出ない宝探しみたいなもの。それでも、この仕事を続けているのは、やっぱりゲームが好きだから。自分もいろいろなゲームを作りたい、そんな執着みたいな情熱に突き動かされています。
※【後編】「ゲームはデジタルの塊だけど人が作っている」に続く⇒https://nikkan-spa.jp/436785 【松川美苗氏】 さまざまな職歴を経て、’02年、カプコンにプロデューサー職で入社。『逆転裁判』シリーズや多くのゲーム制作に携わる (C)CAPCOM CO., LTD. 2012, 2013 ALL RIGHTS RESERVED.
『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』 歯ごたえのある難易度がアツい! |
ハッシュタグ