食べログ評価3.5以上を疑え!座談会
―[[食べログ評価3.5]を疑え!]―
食べログが主張する「3.5点以上の店舗(上位4.3%)は食通レビュアーから高評価なので高い確率で満足できます」は本当に信頼できるのだろうか? 普段は聞けない飲食店の本音や、フードコーディネーターやグルメ雑誌のライターなど、食を生業にしている人たちの話から、食べログの信頼度を検証する。
【座談会】食べ物評論のプロたちが語るネットで旨いマズいを語ることの難しさとは?
上田:黒崎さん、食べログにモノ申したいことってある?
黒崎:ランチとディナーの評価がごっちゃになっているのは分けてほしいですね。
上田:ランチだけで店全体の評価をされて困ります。
瀬川:とはいえやっぱり、食べログの影響って大きいです。
米山:以前、大泉学園にある「甘味処 華樓」に取材に行ったんです。そこはホットケーキが有名なんですが、住宅街にある一見、普通の喫茶店で。食べログで評価が高かったから、話題になったんじゃないでしょうか。
上田:もともと名店と言われていた「京味」や「エクアトゥール」は、食べログで驚異の数字を叩きだしてるよね。何年か前は3点台後半だったのに今4.8とかです。
黒崎:いい店だからいい点数をつけなきゃという心理と、1万円以上払ったんだから自分は損をしていないと思いたい心理の表れなのかとも考えられます。
上田:そう考えると曖昧な数字なのに、某編集部から送られてきた取材リストを見てみたら、食べログのトップシェフを上から順番に並べただけだったことが!
黒崎:それはヒドい(笑)。名店なのに評価が低い店が多いのが実は日本蕎麦のお店なんですよ。ガンコ親父の店主が多いから、携帯で撮影でもしようもんなら「黙って食え」って叱声が飛ぶ。それで「サービスが悪い」って書かれたりして、低評価になる(笑)。
米山:そういう店って大抵、取材拒否なのに、素人が「ここは取材拒否だからいい」なんて書きこんでいるのを見ると、「そういうお前が、勝手にネットにあげてるんだろ」とツッコみを入れたいですよ。
黒崎:彼らが書くレビューが影響力を持ちすぎて権威と化しているのも問題。何の責任も負っていない彼らの一言で、店の評判がガタ落ちになるわけですから。
⇒【後編】はコチラhttps://nikkan-spa.jp/444798 <参加メンバー> ●黒崎祥之さん(仮名) バー、カフェ、ラーメン店など複数の飲食店の経営を経験。現在は飲食コンサルタントとして活躍中 ●米山正文さん(仮名) 日本酒からスイーツ、和から洋まで、あらゆる美味を追いかけて日本全国を旅するグルメライター ●上田可奈子さん(仮名) グルメ雑誌を渡り歩くフリー編集者。1年のうち360日は外食する。有名シェフとの強力なネットワークを持つ ●瀬川志保さん(仮名) 某有名化粧品メーカーの社長秘書を経て、現在はフードコーディネーターに。外食の裏事情に詳しい ※評価点数は4/19時点の数字です ― [食べログ評価3.5]を疑え!【6】 ―
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