更新日:2013年07月31日 20:19
お金

中国経済下降をH株eワラントの「プット」で捉えろ

―[eワラント2]―
―「eワラント」で“お小遣い強靭化”計画― アベノミクス過熱中でも、クールに「5月以降の調整」を予言した土居氏。今回も3回の連載で、注目のeワラントをピックアップする ◆尖閣、スノーデン、「通貨ホメ殺し」による中国経済下降をH株eワラントの「プット」で捉えろ!
米中首脳会談

6月の米中首脳会談は「友好ムードを演出しながらも実質物別れに終わった」というのが市場関係者の見方だ(写真/Photoshot アフロ)

 アベノミクスの上げ相場の真っただ中で「5月の調整」を予言したeワラント証券COO土居雅紹氏。現在まさにその通りになり、日本市場がお休みモードのなか、今度は日本からお隣の大陸に視点を切り替えるという意外性で、世界経済を読み込んでいく。 「結論からいうと中国市場は、明確な下げ相場になるので、そこを狙い打つのがおすすめです」  そんなにはっきりしているのだろうか。 「3月に就任したばかりの習近平氏のいちばんの失策は、尖閣問題。日本の国有化をほっといてもよかったのに、反日に使ってしまった。これでは日本企業の投資減→市場冷え込みは確実」  米中関係も傷口を広げそうだという。 「6月の習・オバマ会談のムードは悪くなかった。でもその直後に、米国の機密を暴露して香港に逃げたスノーデン氏をかくまったことで、関係悪化は決定的に。これによりバブル当時、1990年頃の日本が食らったような『通貨のホメ殺し戦略』、つまり人民元高を意図的に誘導して苦しめる光景が再現される可能性が高まりました」  中国経済を封じ込める「通貨のホメ殺し」とは? 「元高で輸出を苦しめ、貿易が公正じゃないと難クセをつけて国内市場をこじ開ける。アメリカは数年前から、じわじわと人民元にプレッシャーをかけてます。ドル円は円安ですから、元対円ではさらに元高。日本企業の中国離れは決定的、中国からどんどんお金が逃げていきます。加えて中国国内の銀行締めつけもブレーキになります」  ここでeワラントの出番。中国のような海外でも下落相場でも少額から投資可能なので、初心者でも安心して買うことができる。 「中国経済を反映するのが香港市場のハンセンH株指数のeワラント。指数が下がると値上がりする『プット』がイチオシです。長期間のバブルが続いた中国経済だけに、6月の世界同時株安でも他国より戻りが遅い。低迷は長引きそうですね」  プットに妙味あり、だ。 【eワラントとは?】 カバード・ワラントというオプションを証券化した、少額からレバッジ投資を手軽に始めることができる金融商品(有価証券)。投資対象が幅広く、相場下落時にもチャンスがありながら、損失は限定されている。詳しくはeワラントで検索 ◆ド素人のためのeワラ基礎知識  株式、複数の株をセットにしたバスケット、金などの商品、日経平均などの指数、ドル円をはじめとする為替など、幅広い投資対象が選べるeワラント。一見複雑そうだが、投資対象が値上がりすると思ったら「コール」、下がると思えば「プット」をリスク(トウガラシの本数で示される)とレバレッジ(値動きの大きさ)を考えて選べばいい。あとは値動きを見て売却するか、満期で清算されるのを待つだけだ。 ★3000円から投資可能 ★値上げ=コール/値下げ=プット ★最大損失も投資額まで ◆土居の1本決め! ハンセンH株指数プット:短くて3か月、長くて5~6か月下がり続ける 土居雅紹氏「H株」は香港株のうち中国本土に登記している株のこと。「日経平均」のような香港株の指数が「ハンセン指数」で、「ハンセンH株指数」はH株だけの指標だ。「ハンセンH株指数のほうが、上海総合指数、つまり中国経済により連動します。日本のバブル崩壊、アジア通貨危機、リーマン・ショックなど、これまでどの国でも大きな下落は8~9か月下げ続けました。大相場のピーク過ぎ、ちょっと下がり始めたときに『絶好のチャンス』とだまされる『インテリトラップ』に気をつけて、ここはプットで」(土居氏) eワラント
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