SNSにハマる人が早死にする理由
長寿大国とは言われているものの、“早死に”というキーワードには、関心が高い日本。実際、生活習慣の変化などにより、その順位は将来、覆されるのではと懸念される声もある。そこで、未来の我々に警鐘を鳴らすべく、短命な人に共通するランキングを出した。当てはまる人は気をつけるべし!
◆SNSにハマるほど早死にする?現代人の思考が危ない
「早死にを招くのは、生活習慣より思考です」と断言するのは、医師の高田明和氏。
「最近、カナダの大学でこんな実験結果が出ました。5000人の糖尿病患者を、生活習慣を直すグループと、自由に生活させるグループとに分け、13年半追跡して調べたんです。前者は体重が減り筋力も上がり血糖値も下がるなどの変化がありました。ところが、死亡率や心筋梗塞は双方で相違なし。ストレスが早死にに影響をもたらすという研究結果も出ており、つまりは生活習慣の改善より、物の考え方を変えたほうが長生きに繋がるということです」
一番、危ない考え方は、劣等感、つまり負け意識。実際、そういう人のほうが短命だという。
「特に最近はSNSによって拍車がかかっていると思います。フェイスブックを開けば、我が子との触れあいを綴る既婚者など隣の芝生が青く見える材料が詰まっています。それにより、孤独感、嫉妬心、自分だけが不幸と思ってしまう被害妄想が誘発される。未婚率が増えているいま、その傾向は現代人こそ如実です」
SNSによる弊害はほかにも。
「ブームに踊らされ、自分に合わないことをやってしまい、さらに自己嫌悪に陥るパターンがありますね」
また、ついついSNSで元カノやその周囲のパトロールに明け暮れる人も多いだろう。こんな行動が早死にに繋がるのなら、SNSをいっそ退会してみるか、それが無理なら少しバカになって気にしないで生きるほうがいいかもしれない。
【高田明和氏】
浜松医科大学名誉教授。未婚女性の死亡率の高さを分析した『負け犬はなぜ早死になのか』(東洋経済新報社)や『他人と比べずに生きるには』『不安と後悔を捨てる生き方』(PHP新書)など著書多数
取材・文/藤村はるな 黒田知道 港乃ヨーコ 上野 智(ミドルマン) 小野麻衣子(本誌) 撮影/岡崎隆夫
― 短命には共通点があった![早死にする人]ランキング【4】 ―
『負け犬はなぜ早死になのか』 未婚女性は既婚女性より死亡率が高く、うつ病や自殺で亡くなる可能性も高い |
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