更新日:2013年09月12日 16:11
ライフ

30時間かけて特大消しゴムを使い切った男の物語

やってみたところで特段、役にも立たない。そして決して自分では試してみたくないけれど、日常で何となく気になっているギモンやモヤモヤを解消すべく、体を張って検証。その結果は? ◆特大サイズのMONO消しゴム何平方メートル消すと使い切れる?
消しゴムMONO

横8cm・縦16cm。とても手のひらに収まらない。これ1個でペンケースが埋まりそう

『シャープペンの替え芯1ケースを使い切る』(https://nikkan-spa.jp/491218)に続いて、「じゃあ今度はそれを消してみてください」と、編集Yより「特大サイズのMONO消しゴムで何平方メートル消せるか」というミッションを授かる。鬼だ。  特大サイズは非売品のため、ネットオークションで手に入れる。普通サイズのものと比べて大人と子供、いや、人間と巨人ぐらいの違いがあった。  シャープペンでスケッチブックに引いた線を消すことにしたが、消しゴムは巨大で重く、思うように動かせない。力むと紙が破れる。  ブツが巨大なら、消しカスも巨大。あっという間にカスが溜まっていく。だが、本体はなかなか減らない。まるで、目の前に現れたぬりかべのような巨大な敵と戦う感じだ(決してMONOを否定するわけではないのであしからず)。  消しカスが出すぎるということで、周りに迷惑をかけないため、基本的に自宅でやった。ていうか、周りから見たら、ただ黙々と消しカスを生産する作業なんて、リストラを拒否してパワハラを受けているようなものだ。机はもちろん、枕元でも実行。布団の上が消しカスまみれに。孤独にさいなまれつつ、だんだんと消しカスが釜揚げシラスに見えてくる。
消しゴムMONO

消し始めたころの写真。この時点ではさほど過酷なチャレンジになると思っていなかった

 シャープペンのチャレンジでは肩を痛めたが、今度は右腕を痛めた。指先の感覚もない。インドア編のチャレンジなのに「故障(ケガ)」の2文字が頭をかすめる。やればやるほど手は黒くなり、部屋にはカスが散乱していく。失われていく手首の感覚。自分でスケッチブックに引いた線を自分で消していくという、まるで“穴を掘ってはまたそれを埋める”アウシュビッツ的な作業に、心は折れそうになる。ギブアップという選択肢もあったが、「男として引き受けたことはやりきる」ことにしたかった。そんなに恰好つける作業でもないが。  結果、約30.5時間で約5040平方メートル(東京ドームの面積の9分の1)消して使い切る。達成感などない。僕の前には、消しカスの山以外、何も残っていない。「悟り」ってこういうことかな。 ⇒【写真】「消しカスの山」はコチラ
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=491548
MONO消しゴム

ぬりかべのようだった巨大な敵は、釜揚げシラスのような消しカスの山に

【検証結果】 約30.5時間で約5040平方メートル消すと使い切れる ― バカバカしいことに本気で挑戦してみました【7】 ―
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