更新日:2013年10月15日 16:23
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態度は悪いが悪意はない!? インド人の常識

何の気なしに口にする「フツーだったらさ~」というフレーズ。でもちょっと考えてみてほしい。その“フツー”って何だ? 平均か? 常識か? 大多数という意味か? 前提を共有しているからこそ成立する「普通」。所属する業界やグループごと、普通もいろいろなのだ。そこで今回は、インドの民族楽器・タブラの奏者ユザーン氏にインドでの“フツー”を語ってもらった ◆慣れはしても、納得はできないインドのフツー
ユザーン氏

ユザーン氏

 楽器(タブラ)の受け取りと先生のもとでの練習のため、毎年3か月ほどインドに滞在しています。常識の違いには慣れはしても、納得できないことは多いですね(笑)。  まず、約束を守ろうとする人が少ない。頼んだ楽器はいつも期日にできていないし、ほかの人に売られてたこともある。約束の時間に先生を訪ねても、別の地方に行ってたり。最初は「嫌われてるのかな」と思ったけど、これがインドでは普通と後にわかって。わかれば、逆にこちらの遅刻なども許されるので意外と楽だったりします。なお日本に滞在したインド人は、みんなが約束を守ることに感激し、インドに帰ると「何だこの国は!」と怒りはじめます(笑)。  日本から送ったクッキーが缶だけになって届いたり、物が盗まれることもあったけど、携帯電話は2回落として2回届きました。売ればお金になるのに、「頭が爆発してる日本人はいないか?」と探してくれて。まぁ結局、「どれだけ探すのに苦労したか!」と熱弁され、お礼を払わされましたが、基本的に悪意はない人たちです。  僕は現地の言葉も話せますが、「ごめんなさい」にあたる言葉は今も知りません。足にお茶をこぼされたときも「熱いだろ!」と言われただけ。悪いことをしたほうが、なぜか舌打ちしたりする国です。 「日本ではさ……」と言いたくなるけど、相手に変わってもらうのは難しい。現地の文化に染まれない人は、真剣に生きていると疲れるので、「すれ違ってんなー」と違いを楽しむしかないですね。 【ユザーン氏】 インドの民族楽器・タブラの奏者。坂本龍一、七尾旅人などさまざまなアーティストとも共演する。年に3か月ほど滞在するインドからのツイート @u_zhaan をまとめた著書『ムンバイなう。』『ムンバイなう。2』が発売中 ― そのフツーは「普通」なのか?【6】 ―
ムンバイなう。

絶妙なツイートと味わい深い写真をご堪能あれ!

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