更新日:2013年10月07日 16:28
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条例施行でも減らない歌舞伎町キャッチ裏事情

歌舞伎町

歌舞伎町の風景 ※写真はイメージです。本文とは関係ありません

 9月1日に施行された新宿区の客引き禁止条例。これにより、新宿歌舞伎町などでのボッタクリ店への客引きがなくなるのかと思いきや、そうでもない。 「歌舞伎町のセントラルロードに立っている、風俗系の客引きの9割は今もボッタクリですよ」  そう話すのは、条例施行直前まで客引き行為をしていたA氏だ。彼に客引き業界の裏側を聞いてみた。 「俺が主にやっていたのは“やっつけヘルス”と呼ばれる風俗の客引き。AV女優の写真を見せて“ウチにはこんなかわいいコがいるんですよ”と声をかけ、客が店に来ると、中国人女性が現れ、適当にマッサージ→ヌキという定番のもの。地方からきた観光客などを騙していましたね」  こうした客引きは組織化され、どこかしらの客引きグループに所属。さらに、歌舞伎町には“交渉役”と呼ばれる男がいて、その男が無数にある歌舞伎町の各ボッタクリ店との交渉にあたるという。 「俺たちは客に声をかけるだけ。そこで、客のニーズに合わせて“どこでボッタくる”かは交渉役が決めるんだ。例えば、客から8万円ボッタクリしたとする。4万円が店の取り分で、もう4万円が交渉役。その交渉役の4万円から2万円が業者にわたり、末端の客引きにはその半分の1万円が手渡させる。ボッタクリされた客は、客引きを恨むけど、俺たちがもらう金額なんて、大したことない。ホント割に合いませんよ」  夜21時~翌朝6時まで路地に立ち、客に声をかけ、ようやく成功しても端た金しかもらえない。 「それでも、俺たちはこの街で生きていくしかない」  客引きの悲しい声が今日も夜の街にこだまする。 <取材・文/甲斐仙一>
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