更新日:2016年10月14日 18:51
ライフ

秋ならではの「大人のバーベキュー」を楽しむ

バーベキュー

寒くなると味噌仕立てがたまらなく美味くなる。体もホクホクして秋を体感できるはずだ

 バーベキューは夏の風物詩と思いがちだが、それはバーベキュー初心者の思い込みである。実はバーベキューに最も適したシーズンは初夏と秋。夏のクソ暑い日差しに耐えながら肉を焼いてビールを呷るのもいいが、いい年こいてくるとそれもなかなかに厳しいものがある。そのため、爽やかなこの時期のバーベキューは夏場とは違い、ゆっくりと料理と酒が楽しめるものになるのだ。そこで今回は「大人のための秋のバーベキュー講座」を開講したいと思う。  秋のバーベキューで主役を務めるのは焼きではなく煮る、ずばり鍋である。 ◆秋のひんやりした空気を楽しむ  秋のバーベキューを楽しむには、開催時間を考えることが大切だ。温かい日中にやるのではなく、昼過ぎから夕方くらいにかけて秋のひんやりした空気を楽しむ。ここに秋のバーベキューの醍醐味がある。冷えてきたら温かい鍋やお湯割り、熱燗がこの上なく美味く感じるはずだ。肉を焼きながら鍋を作っていけば、ほろ酔いになって鍋の出来もちょうどよい頃合いになっている。  鍋の良い点は肉や野菜などの食材が余れば、それをそのまま鍋にぶち込めるという点にもある。何を入れてもいい。鍋料理に正解はあっても間違いはないのである。少々の焦げも煮込めば香ばしさになり、旨味のエッセンスとなるはずだ。また、焼きおにぎりを椀に沈めて食べる雑炊がたまらなく美味いので、こちらもオススメしておこう。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=521669 ◆キーワードは“温”と“のんびり”  夏のバーベキューではキンキンに冷えたビールが神になるのだが、肌寒い屋外で冷えたビールは自殺行為に近いものがある。やはり熱燗やお湯割りがたまらなく美味く感じられるのがこれからの季節。ビールなどと違ってお湯割りや熱燗はチビチビと飲むので、ゆっくりと酔うことができる。これによりアッパーなバーベキューがのんびりとしたスローライフなものになるのだ。お湯割りを飲みながら肉をつまみ、鍋で〆ていく。体を芯からホクホクと温めながら、楽しむバーベキューはこの時期ならでは。
バーベキュー

冷え込んでくると熱燗やお湯割りが嬉しい。チロリを持参してその場で熱燗を作れば雰囲気も抜群!

◆きのこは焼いても煮ても美味  実りの秋、この時期特に美味くなるのはきのこだろう。王様の松茸、そして舞茸にしめじなど、旬のきのこは焼いて良し、煮込んで良しのスグレモノである。そんなきのこを放っておくのは愚の骨頂である。筆者のオススメは鶏肉とたっぷりのきのこを使ったきのこ鍋。しめじ、舞茸、平茸、なめことあらゆるきのこを鍋にブチ込んで、しょうゆで味付け。煮込めば煮込むほどにきのこからダシが出て美味くなっていく。大根や人参などの根菜も相性がよく、秋の味覚を存分に楽しめる一杯ができあがるはずだ。
バーベキュー

きのこの王様・松茸をバーベキューで焼いて食べれば、集まった仲間のテンションも上がるはず

 鍋以外にも鮭のちゃんちゃん焼きや焼き芋などもこの時期、外で食べると美味く感じることができるはずだ。ゆっくりとほっこりしたスローライフなバーベキューをこの時期は楽しんでほしい。 <取材・文/長谷川大祐(本誌)>
日刊SPA!編集。SPA!本誌では谷繁元信氏が中日ドラゴンズ監督時代に連載した『俺の職場に天才はいらない』、サッカー小野伸二氏の連載『小野伸二40歳「好きなことで生きてきた~信念のつくり方~』、大谷翔平選手初の書籍となった『大谷翔平二刀流 その軌跡と挑戦』など数多くのスポーツ選手の取材や記事を担当。他にもグルメ、公営競技の記事を取材、担当している
おすすめ記事