節電 「コンセント抜き」は意味がない!?
―[電気フリー生活に挑戦!]―
◆電気フリー生活に挑戦!(2)
消費電力の大きなものから攻めていく
誰しもが頭に浮かぶ節電テクニックは、電源コードをコンセントから抜いて待機電力を節電するという方法だろう。しかし、実はその節電効果は微々たるもの。 「最近の家電は待機電力の消費が抑えられていて、コンセントから抜いてもほとんど変わりません。ただ、日頃使わない家電は、安全面からコードを抜いておいたほうがいいでしょう」(All About節約アドバイザー・消費生活アドバイザー 和田由貴氏) そもそも待機電力が占める割合は、一般家庭で使われている消費電力のうちのわずか6%くらいでしかない。 「テレビの待機電力をカットするためにコンセントからコードを抜くよりは、5分間テレビを消すほうが消費電力を抑えらます。こういう小ネタはウケがいいので、テレビなどのメディアに取り上げられやすいですが、節電効果の高いものに目を向けてほしいですね」(矢野氏) このほかにも、テレビの音を小さくする、明るさを暗くする、電話機の音を小さくする、短くするといったことでも消費電力を抑えられるが、大きな節電効果は期待できないので、あまり神経質に実践する必要はないかも。 また、有効な節電テクニックを実践しても、その仕組みを正しく理解していないと思わぬ失敗に繋がってしまうという。 「カーテンを使った冷蔵庫の節電テクニックでよく見かけるミスなんですが、カーテンが短かすぎて、冷気が外に逃げるのを防ぐという役割をきちんと果たせていないことがありますね」(同) これは、カーテンで冷気を外にもれにくくし、冷蔵庫の温度をできるだけ冷たい状態で保つことで節電を行うテクニックだ。しかし、短いと下から冷気が流れ出してしまう。 「なぜ節電に繋がるのか、まずはそのシステムを正しく理解することが大切です」(同)最新のLEDは初期費用も安くお手軽
これを踏まえたうえで最も簡単に節電できるのが、一般家庭でも消費電力の多い照明だ。特に白熱電球を使っている人は、LED電球に換えることで90%も消費電力をカットできるという。「60W形の白熱電球の消費電力が54Wくらいなのに対して、LED電球だと7Wくらいしか電力を消費しないんですよ」(和田氏) 白熱電球と比べると、確かにLED電球の値段は高め。それでも数年前に比べれば値段は下がってきているし、“取り換えるだけで節電できる”という手軽さは大きな魅力。そのうえ、寿命が長く、電気料金を節約できるというメリットも。例えば、1680円という低価格のLED電球(60W形)を販売しているイオンの試算によると、60W形の白熱電球1つをLED電球に交換することで、年間の電気料金を約2090円節約できるそうだ。ハッシュタグ