“マンガが描けるマンガ喫茶”は新デートスポットになるか!?
漫画空間」。普通のマンガ喫茶と違い、マンガを読むだけでなく“描く”こともできるのが特色だ。
いやいや、そうは言ってもマンガなんて誰でも描けるもんじゃなし、そんなに需要ないでしょ――と思いきや、これがなかなかの盛況ぶり。取材に訪れたのが土曜の午後だったせいもあり、次々とお客さんが入ってくる。
店内は、明るく開放的な雰囲気。料金は1ドリンク付き1時間600円で、3時間以上からは30分につき100円プラスというシステムになっている。座席は、アナログ(手描き)用が15席、PCやペンタブレットを備えたデジタル用が4席。
「比率的にはちょうどいい具合で回ってます。やっぱり(読むより)描かれるお客さんが多いですね。趣味でコミティア(創作系同人誌即売会)に参加されてるような方とか、平日の昼間なんかはプロの漫画家さんもいらっしゃいます」と語るのは、店長の深谷陽さん。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=615091
プロがわざわざこういう店に来なくても……と思うのだが、「気分転換にもなるし、自分の仕事場より集中できるみたいですね。ある先生は『3時間で1日分進んだ』とおっしゃってました(笑)」。かく言う深谷さん自身も現役漫画家で、接客の合間に自分の原稿を描いている。ただし、こちらは「ふだんの4分の1ぐらいしか進みません」と苦笑する。
それもそのはず、受付やシステムの説明、会計といった通常の接客のほかに、個別にネーム(マンガの絵コンテのようなもの)の指導もしているのだから、忙しいことこのうえない。取材当日も、初心者向けの課題にチャレンジしていた女性客の作品を懇切丁寧に添削。「(コマ割りに)大小メリハリがあるのはいいですね」「(人物を)足首で切らずに爪先と地面まで描くと安定します」など、具体的なアドバイスに女性客も感心しきりの様子だった。
「人に教えることで自分の考えが整理されたり、新たな発見もあります。あまり絵を描いたことのない人でも、ここに来て初歩的なマンガ体験を楽しんでもらえれば」と深谷さん。画材は無料で貸し出してくれるので手ぶらで行っても大丈夫だ。
取材中には大学生ぐらいのカップルも来店。しかも彼女のほうは長沢まさみ風の美人で、正直「なんでこの店に?」と思ったのだが、深谷さんいわく、「カップルのお客さんも一定数いらっしゃるんですよ。また女のコも可愛いコが多くて(笑)。『ちょっとマンガ描いてみる?』みたいなノリで来られるんでしょうかね」とは、まるでカラオケやバッティングセンターのよう。さすがマンガ大国というか、デートでマンガを描くなんて、日本以外じゃありえないだろう。
店内には、深谷さんの貴重な生原稿ファイルや来店者によるリレーマンガノートなどもあり、名作マンガにオリジナルのセリフを入れるコンテストも開催している。新たなデートスポットとして広がるかどうかはともかく、マンガで遊ぶにはピッタリの場所。マンガ好きなら一度は訪れてみる価値ありだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
●漫画空間 東京高円寺店
http://www.mangakukan.com/
〒166-0002 東京都杉並区高円寺北2丁目6-1 湘和ビル2階
TEL 03-5327-8167
営業時間 平日11:00~23:00/土日祝11:00~23:00
JR高円寺駅の北口に2月にオープンしたマンガ喫茶「
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ