「欧米リベラリズムは絶対にマネするな!」テキサス親父の提言
―[「エセリベラルが日本を滅ぼす!」]―
シー・シェパードや中国、韓国の反日政策を鋭く批判することで話題沸騰中のアメリカ人論客「テキサス親父」ことトニー・マラーノ氏。オバマ政権に代表されるアメリカ式リベラリズムと、それに追随する勢力が日本に与える影響とは? 「アメリカのサムライ」が愛する日本と日本人のために語り尽くす!
◆欧米リベラリズムは絶対にマネするな!
――まずは、アメリカのリベラリズムについて教えてください。
今のアメリカのリベラリズムは、もはや「自由主義」という原義を超えて、国民の自由を規制する概念になっている。その権化が今のオバマ政権だが、これが本当に酷い。シー・シェパードのような極端な環境保護や動物愛護を肯定し、公立学校では、「アメリカが弱くなれば世界が良くなる」という自虐的な国家観を教えている。
そして主な政策は、中絶完全自由化・死刑廃止・不法移民容認・労組重視・結婚制度反対・同性愛容認・宗教多様化容認……経済の福祉国家的な政策はまあいいとしても、経済的な生産の効率を悪くする提案ばかりするし、先人が自然な良識のもとに築き上げてきた文化を簡単に壊し、後のことなんて考えちゃいない。まるでメンタル・ディスオーダー(精神疾患)だ。国連のトップにもその先鋒が入り込んでるから、困ったことに世界中に拡散している。
そうした思想の一つの表出が「ポリティカル・コレクトネス」(以下PC)だ。これは’80年代にアメリカで始まったもので、性別、身体、人種や民族、宗教、文化などに基づくあらゆる差別的な用語をやめて、社会的な偏見を含まない公正で中立な表現に変えていこうという運動なんだ。
アメリカでは現在、このPCが猛威を振るっている。言葉の表現だけにとどまらず、固有の文化や伝統、または本来の自然な性差といったあらゆる差異を「差別と偏見」に置き換えてしまい、一つの政治思想と化している。そう、まるで共産主義社会のようにな!
こんなエセリベラルについていくアメリカ人はもういないぜ。現に、オバマ政権は失策続きだ。国民皆保険を目指した「オバマ・ケア」もシステム不良という初歩的問題が原因で失敗したし、7870億ドルも投じた景気回復策もかえって失業者が増え、単なるバラマキに終わったぜ。
――日本における“エセリベラル”とはどういったことでしょうか?
どうやら日本では「グローバル化」の文脈の上で、欧米のリベラルたちの猿マネが行われているようだ。たとえば俺がその予兆を感じたのは、7月のサッカーワールドカップで日本人サポーターがスタジアムのゴミ拾いを行った際、それを「ゴミ清掃業者の仕事を奪う上に、そういう気質が日本のブラック企業やデスマーチを生んでいる」と批判した日本人がいたという話。
別に清掃業者はゴミを拾った回数や量で賃金が決まるわけではないし、サポーターは清掃業者の仕事を手伝うために拾ったわけでもない。それに自分が出したゴミを地べたに捨てて帰るようなヤツらのおかげで雇用が創出できているというならば、そんな社会のあり方のほうを問題視すべきだ。このようにまっとうな批判を行うふりをして、自国の良い文化や伝統を否定するのが欧米式リベラリズムだ。
それをそっくりそのままマネして適用している点で、エセリベラルと言えるだろうな(笑)。
⇒【後編】『エセリベラルは、日本にどんな悪影響を及ぼすのでしょうか?』に続く https://nikkan-spa.jp/706755
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テキサス親父が、「対世界」を軸に日本論を展開。「日本はガラパゴスなのか?」「世界に比べて日本は遅れているのか?」「日本人の海外コンプレックスの原因は?」など35問に明答!『永遠の0』作家・百田尚樹氏も推薦文を寄稿。1296円(税込み・扶桑社刊)。
【トニー・マラーノ氏】
作家、評論家。’49年、アメリカ・ニューヨーク市生まれ。日本での愛称は「テキサス親父」。’07年9月頃から「プロパガンダ・バスター」と名乗り、主にシー・シェパードへの批判動画をYouTubeに投稿。その後中国、韓国の政治問題にも言及するようになり、日本でも話題に。動画はほぼ毎日更新中
― 「エセリベラルが日本を滅ぼす!」【1】 ―
『日本は世界一だ! 宣言』 テキサス親父はアメリカのサムライだ!! |
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