アップルはもう古い!? 中国第1位のスマホメーカー「シャオミ」躍進の理由
シャオミ(Xiaomi/小米科技)という中国のメーカーをご存じだろうか? ’10年に弱小ソフトウェアメーカーとして発足し、翌年には初のスマートフォンをリリース。それからわずか3年で、中国第1位のスマホメーカーへと急成長したモンスター企業である。世界市場においても、今年の第2四半期の調査では韓国のLGを抜き去って堂々のシェア5位に。
⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=725705
日本メーカーが長年かかっても果たし得なかった偉業を、かくも短期間で成し遂げた強さの秘密とは?
「まずは何よりコスパの高さ。’11年に発売された『Mi1』は1999元(約2万5000円)という価格ながら、当時のハイエンド端末と遜色ないスペックでユーザーの度肝を抜きました」(香港在住の携帯研究家・山根康宏氏)
当時の代表的な端末にはサムスンの「GALAXY SII」があるが、CPU他のスペックは「Mi1」とほぼ同等。同機の日本での販売価格が5万円台後半(新規一括)だったことを思えば、シャオミのインパクトが窺い知れよう。
「サムスンやレノボのような多機種展開ではなく、1モデルに絞ってとことんコストダウン(後にラインナップは増える)。ほぼ原価ギリギリで出しているようなところもありますね。従来“中国の安いスマホ”といえば、中身がどうなっているのか怪しい部分もありましたが、シャオミは徹底して中身を開示した。CPUはクァルコム、カメラはソニー、といった具合に有名メーカーの部品を採用し、『このスペックで、この値段でほかのメーカーにつくれますか?』と挑発。これが中国人のツボに刺さったんです。中国で“騙していない感”は、ことのほか重視されますからね」(山根氏)
昨年リリースされた3代目のモデルである「Mi3」では、スペックに加えてデザインにも注力。高級感のあるスリムなルックスで幅広い人気を獲得した。
一方、’13年には「紅米(ホンミ)」のブランド名を冠した低価格モデルをリリース。「iPhone5s」に対する「5c」のようなもので、お値段は驚きの799元(約1万3000円)。今年に入り、同じ価格の大画面スマホ「紅米note」が発売されたが、スペック的には現在日本で「格安スマホ」として購入できる2万円台半ばの端末を完全に上回っている。
「『紅米』の登場以降、中国では『1000元スマホ』がブームに。中国ではキャリアの縛りがない分、メーカーが好きな製品を開発できるので、ヒット製品が出るとアッという間にマネされるんです。『紅米』が登場した数か月後には、早くもファーウェイが“オシャレな格安スマホ”として『Honor3C』を発売。中国の全メーカーがシャオミに焦点を定めて追いつけ追い越せと開発に励んでいる中、シャオミが中国の携帯業界全体を引っ張っていると言っても過言ではありません」(同)
⇒【後編】「世界に通用するか?」に続く https://nikkan-spa.jp/720052
<シャオミのラインナップを総チェック!>
●紅米(ホンミ)1S
今では本家『Mi』シリーズより人気があるという『紅米』シリーズ。コストダウンのポイントはディスプレイの解像度を落とすこと。一方で、中国では必須機能であるカメラのスペックは死守し、フロントカメラでも500万画素。ちなみに約7倍のお値段であるiPhone5sのフロントカメラは120万画素だ
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=725707
●Xiomi Mi3
「Mi1」「Mi2」までは「見た目はイマイチでもすごく速く走る車みたいなイメージ」(山根氏)だったが、3代目で完全にオシャレ端末に。最新モデル「Mi4」が発売された今でも根強い人気。一方の「Mi4」は「金属製ボディの質感はよいが、かつてほどの驚きはない」とも
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=725708
●MiPad
よく「アップルのパクリで売れた」と言われるシャオミだが、実は製品的にも販売戦略的にも似ているところはあまりない。例外が、今年発売されたこちらの新型8インチタブレット。もろiPad miniライクなルックスだが、1499元(約2万5000円)はさすがのコスパ
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=725709
― アップルなんてもう古い!? シャオミ大研究【1】 ―
ハッシュタグ