マジシャンに聞いた「心の距離感を縮めるテク」
基本的にウソをつくのは悪とされてはいるが、本当のことばかり言っていてもうまく世渡りができないのも事実。トラブルを起こさないためのウソ、そしてウソの見抜き方。ウソをうまく利用すれば、人生は好転する!
<手品師に聞く!“上手なウソ”のつき方>
◆信頼感を得るには権威や数字による裏付けを
ウソをより強固なものにするためには、相手の信頼を勝ち得ることが重要。「手品師は、お客様からいかに信頼を勝ち取るかが勝負。そのため、できるだけお客様との心の距離を縮めようと努力します」と言う若手マジシャンのナカノ・マクレーン氏に、信頼を勝ち得るウソのつき方を聞いてみた。
心の距離感を縮めるため、氏のテクのひとつが、実際に「体の距離を近づける」というもの。
「人間は誰しもパーソナルスペース(これ以上近寄られると不快に感じる距離)を持っています。でも、不思議なことに他人に入られると不快になるのですが、他人の空間に自分が入る分には不快感はないんです。だから、僕は相手との距離を縮めるために、カードなどを渡すときも、なるべく自分は動かず、相手に近寄って取ってくれるようにお願いします」
すると、相手が自分のパーソナルスペースに入ってくることになるので、不快感なく距離感を縮めることができるのだとか。
◆「特別感」と「暗示」で、騙されやすい土壌を作れ!
「また、信頼感を得るため、『相手の名前を呼ぶ』のも重要。ほかのお客様と同じ扱いをするのではなく、きちんと名前を呼ぶことで『特別感』を演出するんですね」
そして、信頼感を得るために最も効果的なテクニックが「暗示」。
「よく知らない人でも、『この人は政治家の○○さんとも親交があるんですよ』など有名人の名前を引き合いに出して紹介されたら、信頼感が高まりますよね。権威のある存在や具体的な数字による裏付けに人は弱い。だから、そうしたキーワードで先入観を与えて、評価を変えることができるんです」
<つき方のポイント>
相手から信頼感を得られれば得られるほど、ウソはつきやすい!
【ナカノ・マクレーン氏】
マジシャン専門プロダクション・マジカルハートビート代表。著書に『思いどおりに相手を操るマジシャンの心理テクニック』(こう書房)
取材・文/藤村はるな
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