更新日:2015年09月02日 11:50
エンタメ

”ゆるキャラ”としての「ローカルアイドル」ブーム

Dorothy Little Happy

“東北復興アイドル”Dorothy Little Happy

仙台発の「Dorothy Little Happy」、新潟発の「Negicco」、弘前発の「りんご娘」、松山発の「ひめキュンフルーツ缶」……といったアイドルグループをご存知だろうか? 地元を拠点に活動しつつ全国デビューを目指す「ローカルアイドル」が、いまアイドルファンの熱視線を集めている。 今年で2回目となる「TOKYO IDOL FESIVAL 2011」(8月、東京・お台場)には57組のアイドルが結集、ローカルアイドルも各地から集まり会場を沸かせた。たとえばこのフェスティバルで大注目された「Dorothy Little Happy」は、仙台で活動する5人のグループ。去年8月にインディーズでデビューし、今年3月にはエイベックスからメジャーデビューを果たした。震災でデビューイベントがすべて中止になった不運を乗り越えて、東北各地をチャリティイベントで回り、“東北復興アイドル”として話題になっている。 ※Dorothy Little Happyの健気なレッスン風景はこちら ⇒https://nikkan-spa.jp/80967  かつても、沖縄アクターズスクール出身のアイドルとか、Perfumeの3人が広島出身だとかいう話はあったが、いまのローカルアイドルの特徴はもっと“ご当地色”を前面に出していること。たとえば、“農業活性化アイドル”を標榜する「りんご娘」は、シングルの曲名も「りんごのキモチ」や農家の青年との恋を歌った「彼の軽トラに乗って」(!)など、農業愛が炸裂している。また、JA全農新潟の「やわ肌ねぎ」PRキャンペーンから誕生した「Negicco」は、全国デビュー後も、ライブでねぎを片手に踊りまくる。  というのも、ローカルアイドルの多くは、地方自治体やJAや地元メディアのバックアップで活動しているのだ。特産品や観光PR役の「ゆるキャラ」を彷彿とさせる。その垢抜けなさを武器としつつ、ライブで客をうならせる本格的なパフォーマンスが、ローカルアイドルの魅力なのだという。「学ぶべきは、『ゆるキャラ』の異様な存在感。あの野蛮極まりないオリジナリティの強さ」(アイドルウォッチャーでもある「コンドルズ」の勝山康晴さん)とは言い得て妙である。 週刊SPA!10/25発売号「ブレイク寸前!? ローカルアイドル図鑑」では、上に挙げたような全国9都市発の美少女軍団を取り上げている。ローカルアイドルは政令指定都市クラスに限らず全国で同時多発中。SPA!誌上では紹介できなかったが、静岡県焼津市の「YKG2011」(やいづカツオガールズの略)や、北海道名寄市のアスパラガスにちなんだ小学生グループ「あすぱLOVEきっず」など、もうなんだかスゴいことになっているのである。  文/週刊SPA!編集部
週刊SPA!11/1号(10/25発売)
表紙の人/芦名 星

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