アプリ開発の魅力にハマった16歳女子高生の挑戦
スマートフォンなど、ITを身近に感じられるツールが普及したことにより、ITに強いギークガールが増えている。男性顔負けの実力を持つ、ギークガールたちを徹底取材した。
◆“女性ならではの感性”がプログラムの武器になる!
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最近増え続ける、可憐な“ギークガール”の実態に迫る。
◆女子高生を虜にしたアプリ開発の魅力
昨年開催されたアプリ開発コンテスト、“アプリ甲子園 2014”で優勝した山本文子さんは、16歳の現役女子高生。神奈川県にある高級旅館の跡取り娘で、ITとは無縁の生活を送ってきた異色の経歴の持ち主だ。そんな山本さんの生活は、ライフイズテックが行うスクールに参加したことで大きく変わる。
「スマホのアプリを触っているうちに、『どうやって動いているんだろう』と考えるようになりました。それでいろいろ調べているうちに、中高生向けのスクールがあることを知って参加してみたのですが、すごく楽しくて(笑)。スクールに通ううちに、アプリ開発にハマっていきました」
開発でつまずいても、「自分で調べたり、人に聞いて乗り越えるのが楽しい」と話す山本さん。半年間でアプリ開発の基礎を学んだ後、オリジナルのアプリを開発し始め、『OCTAGON(オクタゴン)』で“アプリ甲子園 2014”の優勝を勝ち取った。
本作はシンプルなルールに、画面フリックによる爽快感と和のテイストのデザインを加えた意欲作だが、いま見ると不満なところもあるとか。
「開発しているときはデザインとアートの違いをちゃんと理解していなくて。新しいアプリを作るときは、もっとロジカルに、ルールに従ったデザインにしたいです」
アートとデザインの違いの解釈は人それぞれだが、山本さんは「アートは自分の好きなものや趣味を詰め込んだもの。一方でデザインは、シンプルで見やすくて、色や形などにすべて意味があるもの」だと考えているそうだ。
ゴールデンウイークから、動画を作るアプリの開発に着手したという山本さん。「将来やりたいことを見つけたときに、その道に進めるだけの技術を身につけておきたい」と明るく語る16歳女子高生の挑戦は、始まったばかりだ。
⇒【後編】「ギークガールたちがIT業界を席巻する日はそう遠くない!?」に続く https://nikkan-spa.jp/857104
【喜屋武ちあきさん】
“きゃんち”の愛称で親しまれるタレント。アニメやゲームの造詣が深くITにも興味津々。『きゃんちのギークガールになりたくて』では、さまざまなIT企業に取材を行った
【原綾香さん】
コードガールズリーダー。Code Girlsのマネジャーとして精力的に活動中。Code Girlsの詳細は、http://life-is-tech.com/codegirls/
【山本文子さん】
16歳の現役女子高生。“アプリ甲子園 2014”の優勝作品であり、シンプルな操作がクセになるiOS向けの『OCTAGON』は現在好評配信中
取材・文/黒田知道 撮影/渡辺秀之
ITといえば、女性が少ない職場としてイメージされがちな仕事の代表格。現在、IT関連の雇用全体に占める女性の割合は約27%といわれており、イメージ通り決して多くはない。
だが、長年さまざまなIT企業やゲームメーカーなどを取材してきたタレントの喜屋武ちあきさんは、「最近は女性のエンジニアの方が増えてきた印象がありますね」と語る。
また、IT関連で女性の雇用を増やそうとする取り組みも活発だ。“プログラミングは、女のコの武器になる”をスローガンに、女子中高生がプログラミングやデザインなどの技術を学習したり、体験できるITワークショップを開催する“Code Girls(コードガールズ)”もその一つ。
Code Girlsを運営するライフイズテックは、中高生向けのプログラミングスクールも実施。そこで力をつけた普通の女子高生が、スマートフォンのアプリ開発コンテストで優勝するなど、次世代の実力者も着実に育ってきている。
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