梅雨時に仕事のミスが増える…「カビ」が原因の可能性!?
―[[6月病]が危ない]―
積み重なったホコリは、梅雨時にはカビの温床になる。その被害を受けたのが大西孝宏さん(仮名・28歳)だ。
「お金の計算を1桁間違えたり、とにかく頭がボーッとして仕事に集中できません。いったいなぜ……と、首をひねりっぱなしだったんですが、ある日、壁に貼っていたポスターが剥がれて、裏を見たらカビがびっしり。見ただけで気分が悪かったです」
衛生微生物研究センターの李憲俊氏によれば、カビが引き起こす症状のひとつだ。
「ある日突然症状が出てくるのも花粉症とそっくり。悪化すると、ひどいアレルギー症状が出てくることもありえます」
ポスターの裏側だけでなく、見えない場所には特に注意が必要だ。
「ポスターや家具などの陰にはホコリがたまりやすく風通しも悪い、結露しやすいなどカビが発生しやすい条件が整っている。家具を移動したらカビがびっしりというケースはよく見かけます」
いくら掃除をしていても、見えない場所のカビが原因で体調を崩し、職場での信頼を失っていくのはバカバカしい。そんな悲劇を防ぐため、梅雨時には模様替えを伴う大掃除が必須だろう。
【李憲俊氏】
’54年、韓国生まれ。衛生微生物研究センター所長。カビの専門家としてメディアでも活躍中。著書に『カビの科学』(日刊工業新聞社)などがある
― [6月病]が危ない ―
『カビの科学』 役に立っているカビも数多くある |
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