更新日:2015年09月01日 17:12
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ボッタクリ対策が進む歌舞伎町で今度は「昏酔強盗」が増加中

歌舞伎町のボッタクリ対策 客引きに数千円と言われて店に入るも、会計で数十万円も請求される……。ぞっとする話だが、眠らない街・歌舞伎町では、さらに悪質なケースも珍しくない。 「財布の中身を奪うだけでなく、無理やりATMに連れて行き、お金を下ろさせる。それでも足りないとカードを切らせることもあります」と、語るのはぼったくり事情に詳しい弁護士の青島克行氏。青島氏によれば、これは悲劇のほんの始まりにすぎない。 「助けてもらえると思った交番では、当事者同士の問題だからと見捨てられ、カード会社に事情を説明しても『もう店に金を振り込んだので、直接話し合ってください』と突き放される。ぼったくりは金銭だけでなく、精神的にもみじめな思いをさせられるのです」(同)  週末の深夜、歌舞伎町の交番前に行くと、スーツを着たサラリーマンがボーイ風の男と怒鳴り合っている姿が確認できた。「いくらか言った」、「聞いてない」と声が漏れていたことから、ぼったくり被害に遭ったことは想像に難くない。 「飲み食いしたのは事実だからと後ろめたくなってしまう気持ちもわかりますが、それはそれ。騙しの要素があれば、れっきとした犯罪です。被害者の方には開き直って戦ってほしいですね」(同)  あまりの被害の多さに警視庁は今月6月から方針を転換。現場対応もよくなり、摘発される店が増えたことはせめてもの救いだ。 ◆警視庁の方針転換でぼったくりは対応されるも……  しかし、ぼったくり対策にわずかな光が差し込んだいっぽうで、新たな問題も。昏睡強盗だ。 「飲み過ぎて気持ち悪くなり、路上に倒れこんでしまったんです。ぐったりしていると、ポケットをまさぐられるのを感じました。目を開くと、目の前にいたのはアフリカ系の厳つい男。振り払う力もないし、恐くて声も出せませんでしたね」(30代・男性)  今年2月には、飲食店で客を酔わせて現金を奪ったとして、ナイジェリア人ら7人が昏睡強盗容疑で逮捕されたが、路上で襲われれば犯人を特定するのも難しい。  実際に週末の歌舞伎町を訪れると、暑さもあるせいか、いたるところで学生やサラリーマンが寝ている。その姿は無防備そのものだ。  旧コマ劇跡地が再開発され、雰囲気は明るくなった歌舞伎町。その影には、危険が潜んでいる。  7/28発売の週刊SPA!の「この夏[最恐スポット]に行ってみた」では、ボッタクリから強盗多発地帯、ヤンキーで荒れる街からサメが出るビーチまで、さまざまな「夏の危険地帯」に突入。その危険さを報じている。夏本番、レジャーに観光に行く前に必読である。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!8/4号(7/28発売)

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