カレンダー販売のピーク到来!
10月頃から店頭を賑わせているカレンダー。年末も押し迫る中、販売のピークを迎えている。
実際、大手出版取次の仕入担当者によるとカレンダーは、12月の売上が全体の50%を超えると言われている。また、年間800アイテム以上の刊行点数があり、新しいものは100アイテムほどある。そして、近年、企業などからのもらいものが減ってきており、自宅用に購入するケースが増えていると言われ、売上は前年並みを維持している。(2016年版に対する2017年版実績)書籍、雑誌の売上が前年割れをする中、大健闘しているジャンルと言える。
カレンダーのジャンルは大きく分けて、タレント、キャラクター、イラスト、風景、数字のみのシンプルものなどがあり、壁掛けや卓上などのタイプがある。刊行点数からすると、タイプは壁掛の方が多く全体の80%~90%位とのこと。壁掛は、自宅で複数個所使用しているためだ。2018年のトレンドは、戌年ということもあり犬のカレンダーが増えているそうだ。ちなみに、現在販売中の2017年版は、猫ブームから猫カレンダーが多いとのこと。テレビ番組など、動物人気はどこでも一緒のようだ。
カレンダーのジャンルの中で、近年売り上げが好調なのが、数字のみのシンプルものである。写真やイラストがなく、紙面のほぼ全体を枠で区切り、その中に数字だけが書いてあるカレンダーで、文字が大きく、書込みスペースがあることが特徴だ。
写真・イラストものを使わないユーザーに支持されカレンダー市場全体の1/3という大きなマーケットをもっており、このジャンルだけの売上は前年比103%(2016年版に対する2017年版実績)とカレンダー全体の売上を上回る好調さである。
売上が好調な背景には、まず、オフィス用や自宅用など幅広い使用用途があげられる。特に自宅使用が多く、書店店長の話によるとやはり主婦層の購入が目立つようだ。それは、シンプルなデザインが、写真・イラストものと違って、いい意味で主張がなく、どんな雰囲気の家の部屋にも溶け込みやすく使い勝手がいいということが要因のようだ。特に壁掛は、和室、洋室、白い壁、茶色い壁などどんな感じにもうまく溶け込むインテリアのひとつとなっている。
また、文字が大きく、書込みスペースが広いベーシックなもの以外にデザインがスタイリッシュなものも増えてきており、自宅用として独身者、ファミリー世帯、年配世帯など幅広い層に支えられていることも要因だろう。
実際、弊社刊行のカレンダーでは、基本的な機能性を重視するとともに、幅広いユーザーを意識し、男性ユーザーはもちろん、購入が多いとされる主婦層を取り込めるようなデザインを目指した。デザイナーと話し合い、できるだけ落ち着いた色調となるよう意識した。また、書込みスペースについては、できるだけ広く、さらに罫線を入れることで使い勝手がよくなるようにこだわった。紙質もどのような筆記具でも書き心地よく書けるものを採用した。
文字と枠線だけのシンプルものにもかかわらず、各社がそれぞれの個性を出しているシンプルカレンダー。デジタルでは味わえない紙の良さを見て感じていただきたい。実物をご覧いただけば、きっと気になるものが見つかるはず。値段もお手頃なものが多いので、是非、今年はひとつ試していただきたい。(扶桑社 カレンダー販売担当)
◆扶桑社 壁掛カレンダー2018シリーズの紹介
色調は、自然の木や土を感じさせる茶色を使うことで、暖かさや心の安らぎといったやさしいデザインを目指しました。また、日曜日の赤や土曜日の青もやさしい感じのする落ち着いたベーシックな色合いとなるようにしています。更に、出来るだけ書きやすい紙質にこだわっています。 <シリーズ5点のご紹介>ハッシュタグ
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