仕事が10倍はかどる 上司を「使いたおす」技術

上司への「愛」は必要ない。マシンと思って使いたおせ!  岡田准一演じる”熱血部下”が、上司にアツく自分の意見を主張するシーンが印象的な新型「ムーヴ」のCM。ダイハツでは、このCMと連動して「部下と上司の仕事に関する意識調査」を実施。その結果、若手社員の56%が、「今の上司は上司として理想的ではない」と考えていることがわかった。  この傾向に「待った!」をかけるのは、著者『上司取扱説明書』(同友館)が話題の藤野祐美氏。藤野氏は『そもそも上司に”理想”を求めるのが間違い」と断じる。 「部下はつい『上司を尊敬したい』と思ってしまう。従来の日本企業では、年功序列でそれなりに尊敬できる人が上司になり、それでうまくいっていたという背景もあるでしょう。ですが、今や企業の組織像には正解がなく、さまざまなタイプの上司が存在します。たまたま、組織の目標を達成するうえで求められる人が上司になっているだけなので、いちいち尊敬する必要はない。極端に言えば、上司は《機能》だと思えばいいんです。 例えば、部長に気に入られるだけの課長がいたとすると、『なんであんな人が』とストレスを溜めがち。でも、《部長から承認を取る機能》を持ったマシンだと考えれば、腹も立ちませんよね(笑)」 上司の機能を把握し、いい意味でドライに利用する。これぞ、今どきの上司との付き合い方なのだ。