有名人が告白 震災で変わった「私の生き方」
2011.04.25
社会学者・宮台真司、参議院議員・松田公太、僧侶・小池龍之介etc.
大地震後に変わりゆく価値観にどう向き合うべきなのか
【担当編集のコメント】
阪神大震災がありオウム事件があり9・11があった……が、それらの出来事はやはりどこか他人事であったように思える。しかし、今回の地震と津波、制御不能になった原発は違う。東京にいながら家の本棚は崩れ、米と電気はなくなり、余震が続くなか、人々は原発の情報収集に奔走したからである。日本人がこれほど肌感覚で危機を感じたことは過去に類を見ないのではないのだろうか。
当たり前の日常がいつまでも続くとは限らない(人はいつか死ぬのではなく、今日明日にも死ぬ)、ジャパン・ブランド失墜による日本衰退の恐怖、日々の仕事が何の価値もないんじゃないかという無力感etc.
震災前後で変わったメンタリティは十人十色だろう。個人的なことをいえば、自分(34歳・男)の内面部分は、今回の震災で大きく変わった。一言でいえば「リスクを計算してから行動に移す」から「手当たり次第にやりたいことに手を出す」と考え方が変化したのだ。リスクは「平均余命まで人生が続く」という前提の上に成り立つもの。その前提が崩れた今(と自分では思っている)、時間とカネを費やしてでも挑戦したいことが、驚くほど増えてきた。
例えば視力矯正手術。震災前は「10年以上の術後データが少ないから、20年後に視力が戻って元の木阿弥」と躊躇していたのが、「10年後があるなんて保障はない→だったら現役時代をより有意義に過ごしたい」と先日手術の申込みを済ませたばかり。
凡庸な人生を送ってきた自分ですらこの有り様。では、確固たる人生観を持つ有識者、タレントの方々はどんな変化が起きたのか? これまで唱えてきた持論・仕事観、そしてメンタルや意識で変わったことは何か?
小誌をはじめとする各メディアでは復興策、政府&関係機関への提言がこれまで多く語られてきた。原発問題、復興のあり方を知識として得て、考え、論じ合うことは確かに有益だ。それと同時に個々人が「震災後、変わりゆく日本社会でどう生きるか?」を知ることも肝心なことのように思える。
有名人10人の”本音の部分”を聞くことで、「我々は今後、震災とどう向き合うべきか?」のヒントにしてもらえれば幸いである。
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2011.04.25