トーク下手な男は“あの芸能人”をマネするべき!
本欄でもすでにおなじみ、独自の「モテ理論」が熱い注目を集めている、お笑い芸人のカオポイント石橋氏。サラリーマン向けの恋愛セミナーも行っている石橋氏いわく、受講者からもっともよく相談される“悩み”は「女のコとの会話が続かない」ということ。だが、その悩みを確実に解消できる秘策があるという。ズバリ「●●の会話術をマネする」のだ。
さて、●●には芸能人の名前が入ります。次の誰でしょう?
A 明石家さんま
B 島田紳助(元芸能人ということで…)
C タモリ
D 千原ジュニア
正解は「C タモリ」。
ちょっと待てよ?と思った読者も多いことだろう。残りの3人は、よく知られた喋り上手。無論、タモリだって喋りがヘタなわけはないのだが、「喋ってるタモリ」って、微妙にイメージしにくくないか?
石橋「いいところに気づきましたね。トーク上手とは『喋り上手』のことではないんです。女のコと1対1の会話を盛り上げるには、何よりも『喋らせ上手』であることがポイント。その意味で、タモリさんに勝るロールモデルはいません」
石橋氏が提唱する「タモリ式会話術」の極意は、「相手のスイッチが入るネタを、えんえん質問を投げながら探し続けていく」というもの。なるほど、『いいとも』の「テレフォンショッキング」を見ていると、どのゲストともそれなりに会話が盛り上がっているように見える。だが、石橋氏いわく「ゲストによっては、ラスト3分くらいまでほとんど話が弾んでいないこともあります。それでも、タモリさんは諦めない。これでもかと質問を繰り返して、最終的にはスイッチを入れることに成功するんですよ。最後の最後で盛り上がれば、それは“楽しかった会話”として、相手に記憶されることになります」
論より証拠! 以下、「話の弾まない女」であるワタクシ琵琶子が、「タモリ氏会話術」によって石橋氏に攻略された様子を実況する。少し長くなるが、お付き合い願いたい。
石橋「休みの日って、何してますか?」
琵琶子「……大体寝てます」
石橋「へぇ。何時くらいまで?」
琵琶子「15時くらいかな」
石橋「起きたら何をするんですか?」
琵琶子「(えー、何してたっけ)18時くらいまでウダウダして……外に出る気になったら、ご飯を食べに行ったり、映画見たり」
石橋「映画見るんですね! どういうの見るんですか?」
琵琶子「こないだは『マネーボール』を見ました」
石橋「どうでした?」
琵琶子「すごい面白かったです(スゲーつまんないコメントだけど、他に言い様ないしな……)」
石橋「今まで見た中で一番面白かったのは? これは!っていうの」
琵琶子「うーん……割と、感動が薄いほうなんですよね」
石橋「ほう」
琵琶子「普通に面白いっていう映画は沢山あるんですけど、一番面白かった!って、自信をもって言えるのはないかも」
石橋「めっちゃ泣けたのは?」
琵琶子「……そもそも、泣きたい願望がないからなぁ」
石橋「『泣きたい』って人にオススメするとしたら?」
琵琶子「わぁ、なんだろう。でも、なんか泣いた映画はあった気がしますね」
石橋「それそれ、それを教えてくださいよ!」
琵琶子「なんか、中国の子供が一家離散する話」
石橋「なんですかそれ!?(笑)」
琵琶子「中国のド田舎で、お父さんお母さんがトラック事故で死んじゃって、4人兄弟が離れ離れになるんですよ。で、一番上のお兄さんが、大人になってから兄弟を探し回るという」
石橋「めちゃ面白そうじゃないですか!」
琵琶子「でも、いちばん可愛かった末っ子の妹が、都会で援交ギャルみたいなのになっちゃってるんですよ。それを更正させたりして」
石橋「(笑)」
琵琶子「最後はメデタシで泣けるんですよ! なんて言ったっけな、あの映画……」
石橋「それ、タイトルわかったら教えてくださいよ! メールでもいいので(とアドレス交換)」
いかがだろう? 大方の男性なら、このやりとりのごく初期のほうで「こいつは話が弾まない女だ」と判断し、早々に撤収するのではないだろうか(正直、我ながら驚くほどつまらないと思います。すみません)。実際、石橋氏の投げた質問は半分以上がカラ振りに終わっているが、それでも「終わりよければすべてよし」。質問攻めにノセられて、最後はすっかり気分よく喋らされていた私である。なるほど、これが「タモリ式会話術」か!
わざわざつまらないヤツだと思われたい人間はない。相手のツボにハマる質問さえ見つかれば、きっと向こうから積極的に話してくれるはず。「タモリ式会話術」、ぜひ会得していただきたい。
取材・文/琵琶子
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