その健康法は間違っている! 南雲医師にDr.高須が反論

高須克弥氏

高須克弥氏。 ‘45年愛知県生まれ。医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。話題の健康法の間違いに鋭く切り込んだ『その健康法では「早死に」する』(扶桑社)を今年9月に上梓

最新の若返り法としてセンセーショナルに発表され、その著作も軒並みヒットしている“一日一食”健康法。その根拠、理論の矛盾・間違いについて、Dr.高須が片っぱしから徹底解説する。

【間違い】
空腹時に発動する“サーチュイン遺伝子”で若返る

最新の研究がサーチュイン遺伝子効果の間違いを証明。空腹に耐えても若返らない

「誤った健康法が世間に蔓延することに、医師として深い憤りを感じます」と語るのは高須クリニック院長の高須克也氏。なかでも、実践者の増加にもっとも危惧の念を抱いているのが、大ブームが続く“一日一食”健康法だという。

 その火付け役となった医師の南雲吉則氏が提唱する理論の中で、とりわけ話題となったのが“サーチュイン遺伝子”だ。この遺伝子は空腹になると発動し、体中の細胞を修復。そのため、一日一食にして空腹の時間を長くつくれば、若返りと長生きが手に入るというのだ。

「ところが、この理論はすでに破綻しています。’11年9月に、英科学雑誌『ネイチャー』において、サーチュイン遺伝子のおかげだとされていた寿命の延びなどは、実際は別の遺伝的要因によるものだと判明したことが発表されたのです。つまり、空腹で人は若返らないし、長生きもできないわけです。膨大な情報が溢れる中で、最新の情報を正確に分析するのは難しいことですが、これを機に古く間違った情報に踊らされないよう気をつけましょう」

【間違い】
現代人は食べすぎ。カロリー制限が長寿の秘訣

カロリー制限と長寿に因果関係はない。現代人の摂取カロリーはすでに少ない

 現代を“飽食の時代”だと語る南雲医師は、長生きのためには一日一食で摂取カロリーを抑えることも重要だと説く。

「確かに、マウスでの実験ではカロリー制限による寿命の延びが確認されています。でも、チンパンジーでの実験では効果が確認されませんでした。その理由は、脳の大きさ。高等な動物ほど脳が大きく、膨大なカロリーを消費しています。それなのにカロリー制限をしたら、脳がエネルギーを確保するため体への栄養が不足し、ヘタすれば早死にしてしまいます」

 そもそも、終戦直後からの摂取カロリーの推移を示した厚労省のデータでは、現代人の摂取カロリーは飽食どころか少なすぎ。メタボで医師の指導を受けているわけでもないなら、これ以上カロリー制限をする必要はないのだ。

【間違い】
飽食のせいで糖尿病が増えてしまった

一日一食を実践すると血糖値が急上昇しがち。逆に糖尿病リスクが高まる

 糖尿病についても、南雲医師は飽食の弊害だと分析。かたや高須氏は、一日一食こそが逆に糖尿病リスクが高めると警鐘を鳴らす。

「空腹状態でご飯やパンなどを食べると、血糖値が急上昇します。すると、血糖値を正常化すべく多量のインシュリンを分泌する膵臓に、大きな負担がかかってしまう。糖尿病になりたくないなら、規則正しく三食とるべきなのです」

 また、南雲医師は「空腹時は脳がもっとも活発に働く」と明言するが、高須氏は真っ向から反論。

「空腹時は脂肪がエネルギーに変換されますが、脳のエネルギーになるブドウ糖は脂肪から合成できません。肝臓に貯蔵されているブドウ糖も食後13時間で枯渇してしまう。すると、脳がブドウ糖を欲するため、食べ物の事ばかり考えるようになってしまうのです。脳が働くどころではありません」

週刊SPA!10/23発売号では「アナタが信じるその健康法は間違っている!」という特集でほかにも我々が「新・常識」として信じ込まされている健康法を一刀両断している。ぜひ参考にしてほしい。

【高須克弥氏】
‘45年愛知県生まれ。医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。話題の健康法の間違いに鋭く切り込んだ『その健康法では「早死に」する』(扶桑社)を今年9月に上梓

<取材・文/週刊SPA!取材班>

その健康法では「早死に」する!

昨今の“危ない健康法”を断罪!


週刊SPA!10/30号(10/23発売)

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