XPを使い続ける友達とは付き合うべきじゃない!?
ウィンドウズXPのサポート終了まで半年を切った。2014年4月9日 (日本時間)以降は、セキュリティ修正パッチの提供がされなくなり、外部からの攻撃に対して脆弱性が増すとされ、多くの企業や自治体で移行対策がはじまっている。読売新聞の報道によると、54%の自治体で移行が完了できない見込みで、その台数は全体の11%にあたる20万台以上にのぼるという。
IE6のカウントダウンサイト(http://www.ie6countdown.com/)では、「Friends don’t let friends use Internet Explorer 6.(友達は友達にIE6を使わせない)」と呼びかけられているが、XPでも同様のことが言える。
MSが発表している「セキュリティ インテリジェンス レポート」(http://www.microsoft.com/ja-jp/security/resources/sir.aspx)によると、マルウェアおよび望ましくない可能性のあるソフトウェアの感染率は、XPが最も高い。第14版(2012年7月~12月)では、XP(SP3)の感染率は11.3%、7(32ビット、SP1)は4.5%、8(32ビット、RTM)は0.8%となっている。
もし、XPを使い続けている友人や家族が「ウィルス感染なんてめったにない」とうそぶいていたら、付き合いを考えなおすか、さもなくばセキュリティソフトの導入やOSの変更など、十分な対策を取るように呼びかけたほうがよさそうだ。 <取材・文/林健太>
XPのシェアは、2013年9月時点で約21%と半年前の約39%から半減した。マイクロソフト(以下、MS)は、サポート終了時点で13%を目標に移行を呼びかけている。なお、XPと同日にサポートが終了する「InternetExplorer6」は、2013年9月時点で世界シェアは4.9%(日本1.7%、中国22.2%、米国0.2%)となっている。
いまだ、多くのユーザーが利用している現状ではあるが、あと半年で適切な対策が取られるのか懸念される。多くの自治体がサポートが終了したXPを使い続けると、どの様な危険性があるのか? セキュリティソフトを扱うカスペルスキーに聞いた。
「無防備な端末が増え、攻撃者の格好の攻撃対象となりえます。例えば、XP端末に保存されている電子データは盗みたい放題、XP端末を抱えるネットワークに所属するホストはクラックし放題、という状況もあり得るかもしれない」
役所などが扱う住民の個人情報の漏洩、改ざんなどが懸念される。もちろん、これは役所だけでなく個人でも同様のことが言える。OSを変える以外に対策手段はあるのだろうか。
「セキュリティソフトでの対策が可能です。MSがサポートを終了し、脆弱性の修正パッチがリリースされなくなった後も、カスペルスキー製品のサポート期限内であれば、Windows XPのぜい弱性をついて攻撃するウイルスやマルウェアからPCを守ります」
セキュリティソフト各社は、最新版から数年はXPをサポートすることを表明している。XPを使い続けるのであれば、いつまでサポートされるのかを確認しておこう。
とはいえ、「セキュリティ対策ソフトも、いずれXPをサポートしなくなるため、セキュリティが担保できる端末が減っていく」というので、応急処置に過ぎない対策だということは意識したい。
◆XPを使い続ける友達のPCとは関わりたくない
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